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5000時間の集中でエキスパートになる

人の成長は集中した時間に比例する

  • 宮田 秀明

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2010年10月8日(金)

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 意外に思われるかもしれないが、大学の工学部の夏休みは短い。2日しか夏休みを取れなかった私は特殊かもしれないが、みな忙しい。

 私の研究室に所属する学生は4年生が6人。修士課程の1年生が5人、2年生が8人。それに加えて留学生が2人居る。

 それぞれの学年の8月の学生の生活はこんなものだ。まず4年生は、9月初めにある大学院入学試験のための勉強で忙しい。競争倍率は2~3倍はあるから、手を抜いていると他大学から受験する4年生に負けてしまう。

 修士課程の1年生はいちばん余裕があって自由なのだが、秋からの就職戦線への前哨戦であるインターンシップなどがけっこう時間を取る。むしろ9月に入ったほうが、ひと段落といった状態になる。そのため、修士1年生のうち2人は9月の1日に北海道へ飛び、日本列島3000キロメートルを自転車で縦走する旅に出た。

 修士課程2年生には夏休みはない。これは昔からのことだ。それくらい集中しないと大学院を卒業できない。少なくとも私の研究室ではそうだ。大学院修士課程の2年間の過ごし方は人生を左右すると言ってもいいくらいだから、毎年厳しく教育している。だから私も忙しい。

必死の努力がなければ新しい門戸は開かれない

 夏休みのない修士2年生8人を平等に指導しているつもりなのだが、彼らの成長のペースには驚くほどの差がある。

 8月終わり、最も成長の遅い2人に聞いてみた。

 「今週、何時間研究した?」

 一人の学生が答えた。

 「今週はがんばって20時間ぐらいです」

 私は聞き返した。

 「1日20時間なら分かるけど、1週間になのかな? 1週間は168時間だよね」

 集中して努力した時間の長さが、人の成長を決め、プロへの到達度を決める。他の要素もあるが、これがいちばんの鉄則だ。人の成長のスピードは集中した時間に比例する。

 このことを何度も繰り返し学生たちに語っているのだが、なかなか分かってくれない。何かハッピーなことが起こって、新しい世界が開けることを夢見ているようなところがある。のんきなのである。必死の努力がなければ新しい門戸は開かれないということが、簡単には伝わらない。

修士論文の研究のため1年半の間に7000時間を費やした

 私の修士課程のときの研究の仕方も伝えている。この修士課程の2年間の生き方が私の人生の方向を決めた、といっても言いすぎではないからだ。

 自慢話のようで恐縮なのだが、修士課程に入学してから、半年がかりで研究の計画を立て、1年半の間研究を行った。研究を行っているときの1週間はこんな具合だった。月曜から金曜までは朝9時から夕方5時まで実験を行った。夜は食事と風呂と家庭教師のアルバイトのほかは、実験結果の整理、論文を読むこと、プログラミング。そして週の後半は論文を書く時間に当てた。毎日夜中の2時までが仕事時間だった。土曜の午後と日曜は平日の夜では間に合わなかった仕事をまとめてこなした。

 修士1年生の秋にはコンテナ船に乗ってカナダのバンクーバーを往復したこともあったが、それ以外は研究に集中した。

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