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次世代医薬で世界が認めた理研発ベンチャー

バイオテクノロジーで免疫機能の働きを促す抗体医薬

  • 瀧本 大輔

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2010年10月12日(火)

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 自動車、医療、環境技術──。次世代の日本経済を牽引すると期待されている分野で、次々に産業の構造転換が起きようとしている。そこでは大企業ばかりだったプレーヤーの顔ぶれは変わり、ベンチャー企業が存在感を放つ。

 日経ビジネス10月4日号の特集「モノ作りベンチャー復権」では、今まさに始まった新しい“産業革命”の動きをリポートした。日経ビジネスオンラインの連載第2回は、バイオテクノロジーの分野で注目される企業の1社、カイオム・バイオサイエンスの取り組みを紹介する。

 「次世代の薬」の1つとして注目される抗体医薬。ヒトが持つ免疫機能の働きをバイオテクノロジーによって促すことで、特定の病気を治す。数年後には世界で1兆円市場になるとも言われる成長分野だ。

 この分野で世界で注目される企業の1社が、2005年2月に設立した理化学研究所発のバイオベンチャー、カイオム・バイオサイエンス(東京都新宿区)である。2010年3月期の売上高が3億8000万円の同社にはオリンパスが出資し、スイスの製薬大手・ノバルティスや中外製薬と提携している。

カイオム・バイオサイエンスの藤原正明社長(左)と清田圭一取締役(右)。中央は理研でアドリブシステムを開発したメンバーの1人、瀬尾秀宗シニアディレクター(写真:清水盟貴)

 同社が注目されるのは、抗体医薬の開発を飛躍的に加速させる技術を持つからだ。

特定の抗体を素早く作製

 人間の体には、体内に侵入した異物を攻撃したり排除したりする免疫機能がある。その免疫力をつかさどるタンパク質の一種である「抗体」を体内に注入し、ウイルスや細菌、ガンなど特定の異物を攻撃させて病気を治す。これが抗体医薬のメカニズムだ。

 カイオムの技術「アドリブシステム」を利用すれば、疾病に合った適切な抗体を、従来の7分の1以下という約10日間で作製できる。「ガン患者の個別治療や、ウイルスなどによるパンデミック状態で急いで治療薬を開発する際に、極めて有効な技術。抗体作製のデファクトの座を狙いたい」。カイオムの藤原正明社長は、そう意気込む。

 従来の抗体作製方法では、マウスの細胞を使うのが一般的だった。マウスの抗体のままでは、ヒトの体内で異物と認識され、免疫作用によって“退治”されてしまう。このため、従来はヒトの抗体に似た構造に変える「ヒト化」の作業に数カ月程度の期間を要した。

 最近はマウスの遺伝子操作によって、最初からヒトの抗体を作製する技術もあるが、いずれにしても生きたマウスが必要。そのための施設は必要なので、衛生面にも気を遣う。

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