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ソーシャル化が消費者の購買行動を変える

「深化するレコメンド」がプラットフォーム戦線を勝ち抜く鍵

  • 山下 達朗

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2010年10月21日(木)

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 10月5~9日、日本最大級のIT(情報技術)・エレクトロニクス関連のイベントである「CEATEC JAPAN 2010(シーテックジャパン2010)」が幕張メッセ(千葉市)で開催された。今年も各社より様々な商品/サービスが発表されたが、中でもシャープが発表した電子書籍端末「GARAPAGOS(ガラパゴス)」が注目を集め、各種報道でも今年の目玉の1つとして大きく取り扱われた。いよいよ、日本における本格的な電子書籍市場の立ち上がりと、その市場における覇権争いの火蓋が切って落とされたことを感じさせる象徴的なニュースであった。

 電子書籍もそうだが、デジタルコンテンツやウェブサービスの競争力を決める1つの要素として、プラットフォームの強さがある。今回は、そのプラットフォームの持つ意味や重要性について分析し、またプラットフォーム間の競争力を高めるうえで重要となる機能について考えたい。その中でも特に、レコメンド機能に焦点を当て、現状と今後の発展の可能性について紐解いていきたい。

“店舗”を磨き込めば、大きな売り上げを実現できる

 プラットフォームとは何か。本稿をご覧いただいている読者の中には、その意味や重要性を感覚的/経験的に理解されている方も多いと思うが、これを情報通信分野とは全く縁もゆかりもない方に説明するのはなかなか難しい。

 そもそも、プラットフォームとは 「基盤」や「足場」といった意味を持つが、これらの日本語自体が様々な意味で使われる。情報通信業界において、プラットフォームという言葉は、古くはソフトウエアやハードウエアを動作させるために必要なOS(基本ソフト)やミドルウエアなどを指す言葉として使われていた。しかし、近年ではデジタルコンテンツを購入するためのアプリケーションやEC(電子商取引)サイトなどについても、プラットフォームという言い方をすることも多く、より広義の意味を持つようになってきている。

 本稿では、後者の意味におけるプラットフォームについて解説したい。具体的には、楽天の「楽天市場」や米アマゾン・ドット・コムの「アマゾン」のようなECサイト、NHK(日本放送協会)の「NHKオンデマンド」や米グーグルの「YouTube(ユーチューブ)」のような動画コンテンツの配信サイト、米アップルの「iTunes Store(アイチューンズ・ストア)」のような音楽コンテンツの配信サイトなどを思い浮かべていただければよいと思う。

 さて、前置きが長くなってしまったが、プラットフォームとは何か、そしてなぜ重要なのか、について考えたい。感覚的な言い方になってしまうかもしれないが、筆者は、プラットフォームとは現実社会における“店舗”と同じ役割や力を持つものと理解している。ある商品やコンテンツ、サービスを購入したい時に行かなくてはならない“場”とも言える。

 コンビニエンスストアでもドラッグストアでも家電量販店でもそうだが、商品が生産されてから消費者に届けられるまでのバリューチェーンの中で、直接的な顧客接点を持つこれらの店舗の重要性は日に日に強まっている。売り上げが大きい企業であれば、仕入れ値に対する強い交渉力を持ち、また、どの商品をどの棚にどのような順番で置くか、どの商品を目玉商品とするかといったことについての決定権も持っている。小売店の棚を獲得するために、メーカーの営業員がしのぎを削っているように、インターネットの世界におけるプラットフォームでも同様に、商品やコンテンツの並べ方は非常に重要なのである。

 さらに、インターネットの世界では、現実社会の店舗と違い、エリアという概念がない。そのため、リアルの店舗のように商圏は半径○○kmというわけではなく、プラットフォームの商圏は世界中になる。言い換えれば、プラットフォームの潜在顧客はインターネットユーザー全員と言える。そのため、iTunes Storeのような強力なプラットフォームであれば、世界全体の特定コンテンツのマーケットにおいて圧倒的なシェアを獲得することも可能なのだ。1つの“店舗”をひたすら磨き込めば、それだけで大きな売り上げを確保することができるのである。

 それだけではない。顧客接点を抑えるということは、課金・認証機能を担うということになる。課金機能を担うことにより、課金手数料という収入を見込むこともできる。また、認証機能を担うことにより、ユーザーの購買履歴などの行動データを蓄積することができる。また、それを活かして顧客に直接プロモーションなどのマーケティングを行うことができるのである。

 このように、インターネット上で商品やコンテンツを販売したい事業者にとって、プラットフォームの果たす役割は非常に重要なのである。

垂直統合型は4つのレイヤーを支配

 では、そのプラットフォームの競争力はどのように決まるのか。1つに、垂直統合型のビジネスモデルを構築するという手段がある。前述のiTunes Storeがその代表例だが、日本で言えばNTTドコモの「iモード」も垂直統合型のビジネスモデルにより競争力の高いプラットフォームを築いた成功事例と言えるだろう。

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