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ラジオが変わる!? ――「新規」や「復活」のリスナー続々

ソーシャルメディア×ラジオによる新たな需要掘り起こし

  • 山口 毅

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2010年10月28日(木)

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 「途切れないし、音質がいい」――。

 「IPサイマルラジオ」というサービスをご存じだろうか。筆者がこのサービスを利用してみた感想だ。簡単に言ってしまうと、インターネット経由でAMラジオやFMラジオが聞けるサービスである。学生時代の頃、AMラジオを、勉強をしながら毎晩のように“ながら聴取”したのが思い出される。今は、仕事をしながら、同じパソコンから流れてくる音声コンテンツを“ながら聴取”できるのである。

そもそもラジオの状況はどうなっている?

 「radiko.jp(ラジコドットジェーピー)」は2010年3月15日からパソコン向けに開始したIPサイマルラジオの実用化配信試験で、東京と大阪の民放ラジオ局が共同で設立したIPサイマルラジオ協議会が提供している。同年5月にはiPhone(アイフォーン)向けアプリ、同年7月にはAndroid(アンドロイド)向けアプリを提供開始していることから、スマートフォンでも聞けるようになっている。同年8月時点で、週間延べリスナー数は、300万人に達しており、実用化配信実験終了時期も3カ月延長になったことから、好調ぶりが伺える。 ちなみに、同月でiPhone向けアプリは累計約65万ダウンロードされていることから、iPhone の出荷台数を仮に230万台(一部報道機関発表、2009年度末)とすると、3~4人に1人は利用している計算になる。

 インターネットや携帯電話経由で楽曲が簡単にダウンロードできるし、ラジオ受信端末の国内出荷台数が減ってきている現在、ラジオの実態はどのようになっているのだろうか。図表1は、ここ1年間におけるラジオの聴取変化を示したものであり、「3カ月以上利用していない」、「1年前と比べて利用時間は減少した」ユーザーで見ると、10代と20代のラジオ離れが明確になっている。

 ラジオはリスナーが減り、さらには広告の費用対効果という面でもインターネットから見劣ることから、ラジオの広告費は1999年の2043億円から、2009年には1370億円と、3割以上も減少している。この状況が影響して、2009年度末決算ではラジオ局の半数近くが赤字になっている。

 経営状態がよくないラジオ局に対して、さらなる向かい風が吹こうとしている。アナログ方式の既存ラジオは、地上テレビ放送とは異なり、2011年以降もアナログラジオ放送が維持される。ただ、遅かれ早かれ、アナログの設備更新は到来し、その際には莫大な費用と、それに対応するための時間がかかる。果たして、既存のラジオ局はこの状況に耐えられるのだろうか。恐らく、破綻するラジオ局も出てくるだろう。

 しかしながら、ラジオに対して追い風が吹き始めている事実もある。

 筆者も恥ずかしながら、冒頭でも触れた「radiko.jp」が開始されるまで、ラジオを20年近く聴いていなかった。が、自分が利用している端末で、簡単にラジオが聴けるということを知って、ウェブサイトにアクセスしてしまった。それ以来、パソコンで仕事をする際には、たまに聴くようになっている。筆者のような、久しぶりにラジオを聴いたリスナーを、「復活リスナー」と呼ぶ。この数は順調に増えているようだ。

 IPサイマルラジオ協議会は2010年4月に実施したアンケートによると、「久しぶりにラジオを聴いた」ユーザーが約34%、「初めてラジオを聞いた」ユーザーが約10%存在したとのこと。新たなラジオ聴取ユーザーの開拓にも少なからずつながっているのである。

コメント3件コメント/レビュー

TVアナログ放送終了と同時にラジオのTV音声放送も終了するのか 代替案はあるか固定、携帯を問わずラジオの利用は専らアナログTV放送を聴取している者にとっては目下の最大の関心事1)加齢による難聴を補完する (TV 側のスピーカー音量を大きくしたくないので)2)AM,FM に魅力ある番組が少ないので ひっきょう映像なしにTVの音声のみを楽しむこととなっているラジオも終了となるのは大変影響大きいのだが是非記事をお願いしますさてはチデジ以上の結果明'11年(2010/10/28)

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TVアナログ放送終了と同時にラジオのTV音声放送も終了するのか 代替案はあるか固定、携帯を問わずラジオの利用は専らアナログTV放送を聴取している者にとっては目下の最大の関心事1)加齢による難聴を補完する (TV 側のスピーカー音量を大きくしたくないので)2)AM,FM に魅力ある番組が少ないので ひっきょう映像なしにTVの音声のみを楽しむこととなっているラジオも終了となるのは大変影響大きいのだが是非記事をお願いしますさてはチデジ以上の結果明'11年(2010/10/28)

IPサイマルはラジオ復活に向けての一つの起爆剤だったが、受信側の設備投資が重い。本来ラジオの地位が低下し受信機が売れなくなったのはラジオ番組の魅力が相対的に低いのが大きな要因で、首都圏はAMが4局FMが6局程度の他コミュニティFMが一定数聴ける環境だからまだ恵まれているが、地方では放送時間が短い、地元局制作の番組が極端に少ないなどの状況がありかなり厳しい。ここでも「マス」の崩壊が効いており、ラジオ局は潜在的なリスナーのニーズをカバーできていないのが実情である。加えて今は、国内電機メーカー各社はラジオ受信機事業からほとんど撤退寸前で、ヘビーリスナーは本当に性能のよい「ちゃんとした」ラジオに飢えている。実は安物ラジオがはびこりラジオの聴取体験をスポイルしているのもラジオ衰退の一因であろう。今後はラジオ局を規制で縛ることで当局の望むようにコントロールするのは止めて、コミュニティFMに似た安い設備で狭いサービスエリアをターゲットにするラジオ局をAMやデジタルでも立ち上げられるように誘導していくべきだと考える。災害時などのことを考えるとラジオ局を絶滅させてはいけない。事業者側の自助努力とは別に、行政によるグランドデザインが求められている。(2010/10/28)

大阪在住ですが、就職してからずっと難聴取エリアだったので、radikoは本当に嬉しかったです。このままサービスが続いて欲しいのですが、まだ実験段階だったんですね。(2010/10/28)

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