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短期開発プロジェクトではアナログ設計力が生きる

競艇選手との会話を「数値」として理解

  • 宮田 秀明

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2010年11月12日(金)

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 ギャンブルは好きではない。マージャンも好きではない。それなのに、大学4年生になって卒業論文のためにある研究室に所属することに決めたら、その研究室の教授の趣味は能とマージャンだった。教師は普通、学生に勉学と研究への道を教えるのだが、まったく逆の時もある。

 「宮田君、勉強ばかりしないで、たまには遊んだ方がいいよ。みなでマージャンやるから、参加しなさい」

 友人たちの中には、授業をさぼって雀荘に居た学生も多かった。3年生のときは、週のうち3日の午後は製図に当てられていた。一人ひとりが勝手に行う作業だったから、この時間帯に大学をエスケープして、マージャンに興じる友達も居た。

 しかし、こんな屋内娯楽には興味がわかなかったから、こんな誘いからは逃げてばかりいた。

競艇の収益金がアメリカズカップの研究開発費に

 そんな私がギャンブル事業のお手伝いをすることになった。公営ギャンブルには、競馬、競輪、競艇などがあって、これらの収益金はいろいろな公益的な事業に使われている。このうち競艇が、船の仕事をしていた私に近い。収益金のうち約30億円が、船舶関係の開発プロジェクトに使われていた。1993年から3年間は、アメリカズカップのプロジェクトに合計3億円を出してくれていた。

 この3億円を使って行う技術開発の責任者に選ばれたのが私だった。45歳のときだった。旧知のその財団理事から電話がかかってきた。委員会の委員になってくれという軽い依頼だった。しかし、実際にはアメリカズカップ技術開発委員会の委員長に据えられて、アメリカズカップの技術開発を統括することになった。

 この急ごしらえの技術チームプロジェクトは当初予想通りかなりの失敗を重ねた。そうして、1995年のアメリカズカップでは、日本チームは無様に惨敗した。

競艇艇の開発を頼まれる

 その2年後、今度はギャンブル事業の支援もなく、全くの民間プロジェクトとしてアメリカズカップの技術開発に没頭していた私の前に、その競艇の公益法人の方が現れた。

 「新しい競艇のボート開発を3年やってきたのですが、うまくいきません。最後は先生しか居ません。手伝っていただけないでしょうか?」

 競艇は6隻のボートが競争するのだが、接触して転覆することもある。そのとき、高速回転するプロペラによって選手が傷ついたり、最悪は死んでしまったりすることがある。だから競艇のレース開催中は、必ず救急車が待機している。

 私に依頼が来たのは、このプロペラを船内に収め、プロペラではなくウォータージェットという形に変えた艇を開発し、こんな事故を無くすためのプロジェクトだった。

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