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消費者と消費をつなぐ5つの資産

「広告の市場規模はGDP比1%」は通説ではない

  • 小林 慎和

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2010年11月18日(木)

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 音響・映像ソフトレンタルショップ「TSUTAYA(ツタヤ)」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は10月8日、ポイント事業で韓国の「SKマーケティング&カンパニー」と業務提携することで合意したと発表した。今年度中に韓国で貯めたポイントをCCCの「Tポイント」に交換できるようになるという。

 ついに、と言うべきか。ポイントが国境を越える。

 日本政府観光局の統計情報によれば、2009年の1年間で韓国に訪問した日本人は300万人を超える。その反対、韓国からの2009年の訪日人数は150万人であった(ウォン安の影響で激減している。2007年は260万人を超えていた)。さすがに隣国同士ということで、両国間の人の出入りは多い。CCCがこの2国間においてポイントを流通させる意味合いも強い。

 ポイントの行きつく先は何か。答えは極めてシンプルである。それは消費である。Tポイントは現在69社が参画し、3600万人を超える会員を擁する日本で最も大きな会員基盤の一つである。ポイント=割引であり、それ自体が集客効果を持つ。例えば、外食店舗の選択を迷っている際に、最後の最後、店前でTポイントのロゴを見ることで行く店を決める場合もあるだろう。

消費プロセスに始まりはない

 こうした消費行動の最後の決断を勝ち取るために、従来の広告はもはや必要ない。ここまで会員基盤が巨大になり、認知の進んだ状況では、テレビも雑誌もネットもSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)でのクチコミも、すべては間接的な情報であり、消費者心理のほんの少しに影響を与えるに過ぎない。

 日本の消費規模(最終消費支出)は内閣府によると約280兆円。この280兆円の消費を捉えるために、毎年5兆円を超える広告費や、14兆円規模の販売促進費(ポイントやインセンティブなどの割引)が企業によって支出されている。

 消費行動を把握するために、様々な消費プロセスが研究・分析されている。古くはAIDMA(Attention=注意、Interest=関心、Desire=欲求、Memory=記憶、Action=行動)であり、ネットが出てきた頃にはAISAS(Attention=注意、Interest=関心、Search=検索、Action=行動、Share=共有)という流れがあった。

 しかし、いずれにしても、こうしたプロセスの流れを考えるという発想はもはや古い。

 消費プロセスには、始まりなどないのである。

 図表は、消費者の目の前に現れる様々な情報、つまりメディアである。どこでブランドの認知が起こるのか。どこで情報を検索するのか。どこで比較検討されるのか。どの情報が購入の決め手となるのか。

 この図表でマッピングされるすべてで、それは起こる。当たり前ではあるが、どの流れを通るのか、それは人それぞれなのである。

画像のクリックで拡大表示

 消費は何から発生するのだろうか。このメディアが並んだ図を池と思っていただければ分かりやすい。

 この池に向かって空から消費意欲という雨粒が降ってくる。どこに当たるかはその時々で変わり、順番もランダムである。一定量雨粒が当たり、池から水が溢れ出たところで消費という火花が散る。

意外と小さい新興国の広告市場規模

 日米欧の先進国においては、クチコミを除いて時間と共に右下のメディアが出現してきた。先進国においては広告の市場規模はGDP(国内総生産)比1%というのが通説である。広告業界に身を置くビジネスパーソンは、どの国においてもGDP比1%という広告市場が花開くのではないか。そう期待する人も多い。

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