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蓄電池の技術が地球の将来を握る

政府はこれにポジティブ・スパイラルを与える政策を設計せよ

  • 宮田 秀明

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2010年12月3日(金)

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 エコカー補助金は何だったのだろう。家電製品に対するエコポイントは何だったのだろう。経済と環境に対するこれらの効果はどのくらいあったのだろう。すべての人がこんな疑問を持っているにちがいない。リーマンショックで苦境に立たされた自動車業界、エレクトロニクス産業に対するカンフル剤になったかもしれないが、結果的には単なる需要の前倒しにとどまったかもしれない。環境に対する効果はあまりにも限定的だ。

 政策はポジティブ・スパイラルを生み出したり、レバレッジ効果が出るように設計するべきである。自民党政権も民主党政権も同じように、この設計力が極めて低い。これが国力を疲弊させる一因になっている。政治家に政策の設計を期待するのは土台無理なことだから、政権を支える官僚の能力が低下していることのほうが本質かもしれない。

 最悪の補助金政策は、農家への戸別補償である。米作農家にほとんど無条件にお金を与えるので、休眠中の農家までが米を作り始め、過剰な米が生産されて、価格が低下し、所得が目減りする。つまり、効果がない政策であるというより、ネガティブ・スパイラルをつくり出す悪政なのである。

 いっぽうで米は800%もの関税で保護されている農産物なので、農業事業者の国際競争力はますます低下することにもなる。食料の自給率の向上は、農業の国際競争力の獲得と並行して進められるべきである。戸別補償政策は、最悪の政策の一つとして後世まで語り継がれるであろう。

排ガス53年規制はポジティブ・スパイラルを引き起こした

 もう40年も前になるが、当時の通産省の政策には、ポジティブ・スパイラルを引き起こすものが多かった。だから日本の通産省は、世界中から注目された。日本の競争力を高めていたからだ。

 例えば環境問題では、排ガス53年規則がある。米国のマスキー法に対応して、乗用車の排出ガスの有害成分の許容値を定め、義務付けたのである。すべての自動車会社が「技術的に不可能です」という中で強行した行政は、結局、すべての自動車会社が53年規制を満足することになった。こうして日本の自動車会社の技術力は急速に伸長し、国際競争力を高めることができた。同時に環境の改善に大きな貢献をした。

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大量陳列、大量販売というのがある程度限界にきているのかなと思います。

松﨑 曉 良品計画社長