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初夢! 環境未来都市沖縄

環境、エネルギー安全保障、産業振興の3つを同時に解決する法

  • 宮田 秀明

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2011年1月7日(金)

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 今年の初夢は、石垣島を環境未来都市のプロトタイプにして、2015年までにCO2排出量の25%削減を実現することだった。

 石垣島は面積230平方キロメートル、人口4万8000人の島だ。サンゴ礁の美しい海に囲まれた南の島なので、人気の観光地になっている。沖縄への観光客年間650万人のうちの1割以上の70~80万人が、この島を訪れる。この数は、伊豆七島全部への観光客を上回る。

 ほとんどの観光客は那覇から飛行機で入島する。石垣空港の滑走路は1500メートルの長さしかないから、ボーイング737が着陸するときのブレーキングの強さに驚かされる。台湾とは「すぐそこ」と言ってもいい距離しか離れていないので、台湾からの観光客も訪れるようだ。

全国平均の4倍に達する石垣島の発電コスト

 石垣島を環境未来都市のプロトタイプにすることを考えてみよう。ほぼ同じ規模の宮古島でもいいのだが、石垣島の方がプロジェクトの経済的効率がいいかもしれない。この島では今、2000メートルの長さの滑走路を持つ新空港が建設中だ。3年後に完成した暁には、現用の空港の跡地を環境未来都市の中心施設用に使うことができるかもしれない。

 現在、石垣島での発電は、ディーゼル発電機とガスタービン発電機によっている。つまり船のエンジンに使われるディーゼルエンジンと飛行機のエンジンを陸上用にしたようなジェットエンジンによって発電しているのだ。

 それぞれC重油とA重油を使う。石油の燃料コストは、長期的には、石炭はもちろんLNG(液化メタンガス)よりも高い。こんな発電機を使うから発電コストはなおさら高くなる。1バレル90ドルの原油価格でスポット的に燃料を調達すると、1キロワット時の発電コストは全国の電力会社の平均の4倍くらいになるだろう。

太陽電池と二次電池でCO2排出量を25%削減する

 石垣島を環境未来都市にして、CO2排出量を25%削減することを計画してみよう。一つの例だが、概略の計画はこんなふうになる。

 石垣空港跡地にメガソーラーとウィンドファームと大型蓄電施設を集中的に配置する。太陽電池が15メガワット、風力発電機が10メガワット、そして二次電池が150メガワット時くらいの規模になる。これで25%の目標削減量のうち、15%の削減が達成できるだろう。

 残りの10%は、太陽電池と二次電池を分散配置した街を造ることによって達成することにする。二次電池を電気自動車(EV)に置き換えてもいいだろう。もっとも、日産の「リーフ」は、この島では少しオーバースペックだ。三菱自動車の「アイミーブ」や韓国CT&T社の電気自動車のような、より小型のもののほうがふさわしいかもしれない。約3000戸の家に太陽電池とリチウムイオン電池、または電気自動車を備えるのだ。

 集中型の自然エネルギー利用システムと、分散型のシステムの両方を実現する。二つのシステムの利点・欠点を比較検証することで、様々な知的財産を産み出すことができるだろう。

 二次電池は時々刻々変化する電力需要と天候次第の自然エネルギー発電の間を取り持って、電力会社からの購入する電力量を平滑化する役目を担う。シミュレーションの結果によると、ディーゼル発電機とガスタービン発電機の設備を、二次電池を利用しない場合に比べて45%削減できることになりそうだ。電力会社が1日24時間に発電する量をほぼ一定にし、逆潮流を起こさないようにできるから、電力会社にとっても利点が大きい。

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