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BOPは10年後のマーケットではない

「低価格品」「ローエンド」「辺境」は誤解。今すぐ動け!

  • 小林 慎和

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2011年1月27日(木)

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 BOP(Base Of Pyramid)。2009年頃よりにわかに新聞紙上を賑わせている言葉である。「BOPビジネス」とビジネスを付け加えた形で、語られることも多い。BOPとは何か。BOPとはどの程度の所得の人々を指すのか。実のところ、全世界共通、もしくはすべての企業で共通認識が持たれている定義は存在しない。

 その中でも、最も広く知れ渡っているものとして、2007年に国際金融公社(IFC)と世界資源研究所(WRI)が発表した「The Next 4Billion : Market Size and Business Strategy at the Base of the Pyramid(以下、4Billion)」がある。ここでは、BOPとは開発途上地域において、購買力平価換算での1人当たり年間所得が3000ドル未満(約26万円未満)の人々を指すと定義されている。

最優先で取り組むべきマーケット

 BOPについて、一般消費者や新興国ビジネスに縁遠いビジネスマンの理解は次のようなものが多いのではないだろうか。BOPとは貧困層である。低所得者層である。飢餓や悪質な住環境に苦しむ人々である。または難民キャンプで日々の生活を送っている人々である――。

 BOPビジネスというと、そうした恵まれない社会課題を抱えた人々に対してまともなビジネスができるのか。そう考えてしまう人が多い。

 社会支援事業として日本政府と日本企業が、さらには日本の一般の消費者が寄付という形で成すべきことはあるかもしれない。しかし、利益を生むほどのビジネスとなると話は別なのではないか。特に日夜ステークホルダーからの収益改善・向上の要望を受け付けている上場企業や、グローバル展開の強力な推進を掲げ、自社のメインターゲットである人々(多くの場合、先進国と途上国の富裕層、それに加えて一部の中間層)への事業を切磋琢磨している企業にとって、BOPビジネスとは二の次、三の次の話である。BOPという領域で、人件費の高い日本人ができることなどない。日本の人件費の2分の1から5分の1の中国やインド企業ならば可能なのかもしれない。日本企業が持続的に収益を上げることができるビジネスを作り込むことは不可能に近いのではないか。

 しかし、こうした考えは全くの誤解である。

 今現在、こうした誤った考えを持っている経営者やビジネスマンは数多くいる。いやむしろ、こうした意見が多数派を占める。筆者はこうした誤解を解きたいと考えている。さらに誤解を解いたうえで、各社が取り組むべきマーケットとして、最優先にとらえるべきものであり、かつ今すぐに動き出す必要のある領域であることを認知させ、行動を起こさせたいと考えている。

「低」所得者と思ってはいけない

 低所得者層の人々の暮らしぶりが、我々日本人の想像を超えるものであることは、以前にもこのコラムで紹介した(『はるかインドの農村で突撃! 隣の晩ご飯?』2010年7月29日)。

 日本人は日本人的な金銭感覚で、低所得者層の人々のことを理解しようとする。年収30万円であれば、日本ではどのような暮らしができるだろうか。どのようなものを購入できるだろうか。

 ほぼ100%に近い日本人はそうした家族がテレビを買うことも、バイクを買うことも想像できないだろう。

 例えば次の3枚の写真はどうだろうか。これはインドの最大都市ムンバイから車で3時間ほどのところにある村である。この家の世帯年収はどれほどのものであろうか?

平屋ではあるが、その広さは約50平方メートルほどである。
この世帯の家に近づいていくと写真のようなオレンジ色のパラボラアンテナが屋根の上に設置されている。
家のリビングには、21型のブラウン管テレビとセットトップボックスがあり、15チャンネルの番組を楽しんでいる。

 この世帯の年収は約15万円である。7人家族で、5人が収入を得ており5人の収入の合計が15万円である。インドには、こうした農村部の低所得者層が5億人も6億人も存在する。

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