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震災復興を進めるために解かなければならない4つの方程式

  • 宮田 秀明

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2011年4月15日(金)

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 設計は、経営の連立方程式を解く事に似ている。

 乗用車の設計なら、
・安全な構造にする方程式
・燃費を良くする方程式
・快適性を高める方程式
・利便性を高める方程式
・美しく魅力的な外見にする方程式
・コストを最小にする方程式

 こんなにたくさんの方程式を同時に解かなくてはならない。方程式と呼んだが、これを解くためには、たくさんの複雑なハードとソフトの技術の集積が必要だ。100年以上の歳月がこのような技術の進歩のために必要だったし、現在も進歩が続いている。

 設計は、こんな方程式の解き方を足し合わせることによって実現するのだが、この足し合わせ方が難しい。これは英語で言えばsynthesis、日本語で言えば“総合化”ということなる。これが設計の本質だ。それぞれの方程式の解同士は、お互い相克するのが普通のことだ。だから、優先順位を決めたり、重みの配分をしたり、最後は妥協も必要になる。

 もし優先順位や重みの配分を間違えたり、充分な追求をしないまま妥協に走ってしまったりしたら、完成した乗用車の競争力、つまり顧客満足度は不十分なものになってしまう。

どの方程式に重点を置くかが重要

 私がニッポンチャレンジ・アメリカズカップのテクニカルディレクター兼チーフデザイナーをしていた時、それぞれの方程式を解く色々なチームを指揮した。

・速くて運動性能の良い船体を開発する
・最高性能のセールを開発する
・重心が低くて抵抗の少ないキールとバルブを開発する
・軽量な船体構造を開発する。

 実際には、もっとたくさんの開発を、方程式を解くように行っていた。それぞれの開発に割り当てる予算を決めるのも私の仕事だったから、優先順位と重みを常にコントロールしていたことになる。一般商品ではないので、「勝利すること」つまり「速いこと」に圧倒的な重みを置いた。

 ただし、万一、試合中に破壊破損するようなことがあれば、一挙に敗戦になってしまう。このため、レースが終るまでは絶対に破壊しない構造にするための方程式の解き方も怠ってはいけなかった。

 設計の経営は大変難しいことなのだ。

 一般的な経営で解かなければならない方程式は、

・製品やサービスの品質を向上させる方程式
・製品やサービスのコストを最小にする方程式
・効率のよいマーケティングを行うための方程式
・社員の満足度を上げる方程式
 などたくさんある。

 これらの答はやはり相克するものであることが多い。優先順位や重み付けを間違っては、成功はおぼつかない。努力をしないで怠けていたり、新商品や新技術の開発に力を入れなかったり、妥協を繰り返していたら、いずれ脱落せざるを得なくなるだろう。

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