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日経ビジネスと日経ビジネスオンライン、日経デジタルマーケティングは共同で、別冊『フェイスブック 仕事で使う、会社で活かす』をまとめた。このコラムでは、その関連記事を掲載していく。第7回は、フェイスブック・リスクについて。
マーケティングへの活用で企業からの関心が高まるSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)の「フェイスブック」。利用が広まるにつれ“フェイスブック・リスク”とも言える問題が顕在化してきた。企業はそのリスクを知り、事前に対策を取らなければ、せっかくのキャンペーンやPRが失敗しかねない。そのリスクの存在を身をもって知ったのが日本コカ・コーラだ。
3月2日午後6時、アプリが消えた!
3月2日の午後6時ごろ、日本コカ・コーラがフェイスブックで提供していたゲームのアプリケーション「スゴイ自販機」が突然消えた。
これに気付いた利用者からは「フェイスブックのスゴイ自販機が消えた」「コカ・コーラ パーク スゴイ自販機(フェイスブック)が利用停止?」といった投稿がミニブログ「ツイッター」などで相次ぎ、話題を集めた。アプリは3月4日には無事復旧したものの大きな「謎」が残った。なぜ停止したのかという謎だ。
スゴイ自販機とは、日本コカ・コーラが自動販売機での飲料の拡販を目指して開発したネット上の仮想自販機だ。フェイスブックと「ミクシィ」上のアプリとして、今年1月17日に提供を開始した。ソーラーパネルやLED照明を採用し、電子マネーによる決済も取り入れた新型自販機「3D VIS(スリーディー・ヴイアイエス)」のデザインをネット上で忠実に再現している。
ソーシャルメディア上で仮想体験できるようにして、新しい自販機を話題にしてもらう。そのデザインを記憶に残してもらい、実物の新型自販機を目にしたときに親しみを持って飲料を購入してもらうのが狙いだ。
しかし、なぜアプリは停止状態に陥ってしまったのか。その理由を、本誌が複数の関係者に取材したところ、どうやらアプリの内容ではなく、管理するフェイスブックのIDに問題があった可能性が高いことが判明した。
アプリを制作して管理するには、フェイスブック上で担当者のIDを管理者として登録する必要がある。今回の“事件”では、アプリを管理するためだけの専用IDを新たに設けて、管理者として登録。そのIDを複数の担当者で利用していた可能性がある。
管理専用のIDであるから、当然、フェイスブック上の友人は1人もいない。にもかかわらず頻繁にログインしてアプリを管理している。
このことから、このIDは生身の人間が利用しているのではないと判断され、機械的に停止されたようだ。管理者のいなくなったスゴイ自販機も、結果として停止に追い込まれたものとみられる。
日本コカ・コーラが事情をフェイスブック側に説明した上で、3月4日の再開へと至った。これが、一連の“事件”の顛末だと考えられる。
どうもコメントやこの記事に対して違和感を感じる。FBは規約にも実名を義務づけられている。それを破っていて、アカウントを警告なしに破棄されるのは当たり前だと思うし、それに異議があるなら初めから使わいほうが良い。そもそも、そのリスクはFBではなく規約を破って登録しているユーザーに寄与しているのではないだろうか?しかし驚くのは、このように自分から種をまいている行動を他社から起こるリスクと呼ぶような社会である。(2011/05/04)