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震災からの復興のために改めるべき3つの仕組み

委員会、会議、経団連――方式を改めよ

  • 宮田 秀明

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2011年6月3日(金)

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 大震災があぶり出したのは、日本のマネジメント力または経営力のお粗末さだ。経験の浅い民主党がたまたま政権を担っていたことだけが理由ではないだろう。一種の制度疲労のように、日本を経営する仕組みが病的なまでに劣化しているのだ。経営力の低さは順調な流れの中では見えにくい。逆境に臨んだ時に経営力の低さが顕在化する。国でも企業でも同じだ。

 大震災を「塞翁が馬」にしなければならない。そのためにはたくさんのことを変えなければならない。変えるべき対象は多岐にわたるが、最も大きな対象は行政の仕組みだと思う。大震災を機会に行政の仕組みを大変革しないと、被災地の物理的な復興は成功しても、低迷する日本経済はそのままの状態が続く。むしろ、ほかのアジア諸国の後塵を拝することになってしまうかもしれない。

ムラ型の産業振興を改めよ

 まず改めなければならないのは、ムラ型の産業振興の仕組みである。原子力産業では経産省と電力事業者と重電メーカーと大学の有職者がムラを作って原子力発電産業政策を進めてきた。彼らは「国民は何も分かっていないから、私たちがリードしなければならない」という一種の義務感を持っている一方で、国民軽視の思い上がりがある。事業者が安全安心より経済を重視するのは避けられないし、監督する経産省の果たす役割が産業振興を指向するのもやむを得ないかもしれない。しかし、大学などの第三者機関はもっと高所大所から役割を果たすべきではないだろうか。

 産業振興の中で、まず改める必要があるのは、行政がよく使う委員会方式である。行政と産業が共同で進める産業振興政策の“お目付け役”が、委員会の本来の役割である。これが、“追認役”を務めていることに大きな問題がある。

 福島第1原子力発電所のGE製原発は冷却システムが停止すると数時間後に大事故になるということは、実はほとんど公知の事実だったらしい。国の情報公開の稚拙さを知って本当に驚いた。これを指摘し改善させることができなかった委員会方式の罪は深い。原発問題は国民の安全安心までも脅かしてしまった。委員会方式はほかの様々な分野でも取り入れられている。日本全体の健全性を脅かすことにもなっていると思う。

 官と民の癒着構造は確実に産業競争力を弱める。全く逆の構造を作っていたのは1970年代の通産省である。資本自由化や自動車の排ガス規制を、業界が大反対する中で強行した。結果として、日本の製造業の国際競争力を飛躍的に高めた。

 各省庁は大学人を中心とした学識者に頼る委員会方式を改めるべきだ。公務員の再就職先企業と一緒にムラを作って、結果的に国民を裏切る仕組みも捨てなければならない。

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