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「東日本大震災の影響で住宅市場の転換が加速するだろう」

早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授 川口有一郎氏に聞く

  • 日経ビジネスオンライン編集部

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2011年6月24日(金)

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 不動産投資の専門家として、日本の不動産市場の変化を歴史的長期にわたって分析している、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授の川口有一郎氏。「これからは、震災リスクを念頭に置いて住宅投資戦略を練らなければならない」と語る。投資的な側面も踏まえ、今後の住宅選びはどうあるべきかを聞いた。

―― 東日本大震災の前後で、日本の住宅市場の変化をどうみていますか。

川口 日本の住宅需要は1920年以降、戦争で一時期停滞した以外は伸び続けました。それが1995年でピークを迎え、団塊世代が50代後半にさしかかった2005年から下降線に入っています。

川口有一郎(かわぐち・ゆういちろう)
早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授、日本不動産金融工学学会
1955年生まれ。91年東京大学で工学博士取得。英国ケンブリッジ大学土地経済学科客員研究員、明海大学不動産学部教授、京都大学経済研究所金融工学センターなどの客員教授を経て2004年現職。2000年から実学「不動産金融工学」の体系化に取り組む
(写真:石原秀樹、以下同)

 90年のバブル崩壊後、首都圏の住宅はずっと値下がり傾向にありました。2004年から反転しましたが、金融危機で再び下がり2008年秋のリーマン・ショックからようやく立ち直りかけて、これからまた回復すると期待していた矢先に震災に見舞われた。このショックは大きい。

 住宅は20年、30年という長期のローンを組んで買う人が多いのですから、本来はその間に起きうる災害リスクも考えておくべきなのです。今回の震災ショックによって、私たちはそのことを改めて思い知らされたといえるでしょう。

―― すると、今後はどのように住宅選びを考えればいいでしょう。

川口 災害がいつどこに来るかは予想できませんから、災害が起きたときにどう対応するかがポイントになります。具体的には、災害が起きた後、速やかに正常な生活に戻れるかどうかということです。免震や制震による建物の維持はいうに及ばず、電気や水道などのライフラインが断たれても、とりあえず1週間は自家発電や備蓄で対応できるような設備が求められるようになるのではないでしょうか。

 投資用不動産では、震災リスクに対してPML(probability of maximam loss)という地震被害の予想損害額を付けます。これは、475年に1度の大地震があったとき、どのぐらい経済的ダメージを受けるかを示す数値です。J-REIT(日本版不動産投資信託)の対象となる建物にはすべてこのPMLが付けられています。

 今回の震災の被害とPMLはほぼ比例していました。今後は、住宅にもこういう評価が付けられるようになるのでは。免震や制震ならPMLは小さくなりますし、そこに地震保険をかければ、震災による経済的なロスや生活の継続性はある程度保証されるでしょう。

―― これから住宅市場はどう変化するとみていますか。

川口 立地の価値が、これまでよりさらにクローズアップされることになるでしょう。特に、地盤がしっかりした台地に住みたいというニーズが高まるはず。しかし、そういうところはたいてい古くからの住宅街で、新築はなかなか建ちませんから、必然的に中古住宅を選ぶことになります。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官