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リチウムイオン電池産業を第3の基幹産業に

自動車、エレクトロニクス産業に次ぐ産業に育てよ

  • 宮田 秀明

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2011年6月24日(金)

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 2030年、つまり20年後にリチウムイオン電池の市場規模は世界で少なくとも300兆円程度になるだろう。最も強気の予想では1500兆円にもなる。300兆円は自動車産業の規模に匹敵する。だからリチウムイオン電池産業の国際競争に勝つことは日本の産業戦略として極めて大切だ。自動車とエレクトロニクスに次ぐ第3の柱として電池産業を早急に立ち上げなければならない。

 私たちが基本設計のお手伝いをしようとしている三陸メガソーラータウンにとっても、最大の目玉はリチウムイオン電池による大規模蓄電技術である。人口2万人の都市に100メガワット~300メガワットのソーラー発電所を建設する。同時に、その建設費用の2~3割を充ててリチウムイオン電池を使った蓄電ステーションを設ける。蓄電池の規模は200メガワット時から600メガワット時ぐらいになるだろう。

 これぐらいの蓄電池があれば、お天気次第のソーラー発電の不安定さを克服して、必要な電気エネルギーの50%程度を地産地消化できる。残り50%を現状の電力事業者に頼るのがミソである。現状のシステムと併用することで経済性を高めることができるからだ。

「電気は貯蔵できる」というパラダイムシフトを信じた

 3年前に「二次電池による社会システムイノベーション」の活動を始めたのは、急速に技術革新が進むリチウムイオン電池によって、「電気は貯蔵できる」というパラダイムシフトが実現できると信じたからだった。このパラダイムシフトが一種の産業革命を起こすかもしれないと思った。

 開始当初はたくさんの反対意見を頂いた。
 「リチウムイオン電池はそのような用途には使えないと思います」
 いちばん驚いたのは、電池の専門家の方々からのこんな意見だった。

 しかし、世界でのリチウムイオン電池に対する認識は急激に変化した。私たちの活動の成果だと思う。3年前に私たちが主張したことが常識に変わりつつあるのだ。1年あまり前から世界中が急に変化したように思う。

 リチウムイオン電池の電気自動車以外の用途に対する現在の認識はこんなものだ。
1.リチウムイオン電池は定置型の蓄電利用なら長寿命で10~20年使える。
2.スマートコミュニティーなどの定置利用に問題がない。
3.価格の低下は今後急速に進む。
つまり私たちが3年前に主張してきたことが常識になってきたのだ。

 私たちは活動開始時点から2015年に30円/ワット時が実現することを信じていた。現在は100円/ワット時ぐらいするのだが、パソコンなどに使う18650型という小型リチウムイオン電池は既に22.5円/ワット時に達している。これがパラダイムシフトが実現すると確信するに至る根拠の一つだった。

 日本のエネルギー安全保障と環境問題を解決するために、太陽光発電とリチウムイオン電池の組み合わせを最強のものとして位置づけなければならない。

 日本の電気エネルギー需要のすべてを太陽光発電で賄うとした時に必要な太陽電池設置面積は日本の国土面積の約3%である。日本は中緯度に位置する国なので、日射が弱い。国土には山岳地が多いというハンディキャップがある。土地の確保が最大の問題だ。だが、それでも実現不可能な計画ではないことが分かる。

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