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「ひとりひとりの“物語”が住まい選びを変える」

東京大学大学院工学系研究科建築学専攻教授 松村秀一氏に聞く

  • 日経ビジネスオンライン編集部

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2011年6月29日(水)

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建築構法や建築生産を専門とし、住宅メーカーなど業界の動向にも通じる東京大学大学院工学系研究科建築学専攻教授、松村秀一氏。建築の再生に関する著書も多い。住宅ストックの現状と人々の価値観の変化に鑑み、「みんなが同じような基準で家を選ぶ時代は終わった」と説く。

―― 高度成長からバブル崩壊へ、そして少子高齢化・人口減少へと時代が移ったことで、住まい方も変わるでしょうか。

松村 かつては、先輩の背中を見ながら、課長になったらマンションを買い、部長になったら家を建て、というような安定した将来像を描くことができたでしょう。みんなが同じレールに乗って家族を形成し、社会的地位を築き、家を買いました。住宅を供給する側も、そのレールに便乗すればよかったのです。

松村 秀一(まつむら・しゅういち)氏
東京大学大学院工学系研究科建築学専攻教授
1957年生まれ。85年東京大学大学院工学系研究科専攻博士課程修了。同講師、助教授、ローマ大学客員教授、トレント大学客員教授、南京大学客員教授、大連理工大学客員教授などを経て、2006年より現職。著書に『「住宅ができる世界」のしくみ』共著に『建築再生の進め方 ―ストック時代の建築学入門』ほか多数
(写真:菅野勝男、以下同)

 しかし、今は違います。たとえ大企業に就職しても、ずっと勤め続けるかどうかはわからない。組織がレールを敷いてくれることは期待できません。これは、若い世代だけの問題ではない。現在50歳代、60歳代の人たちも同様です。高齢化が進んで、退職後の人生が30年近くもある。この先にもうレールはない、ということに、みな気がついているでしょう。

 一方で、価値の判断基準も人によって差異が生まれているように思います。もはや、みんなが同じ質の住宅を求める時代ではないのです。

 これからは、それぞれが自分で自分の人生の“物語”をつくっていかなければならない。そして、その“物語”が、どんな家を選ぶかということに結び付いていくでしょう。

―― 具体的にはどんなことでしょう。

松村 東日本大震災の経験を通して、私たちは“どこに住むか”ということがいかに重要か、改めて思い知らされたのではないでしょうか。住宅は、ただそれだけで成り立っているのではない。仕事や教育や人間関係から切り離して、住宅だけで幸せになれるものではないのです。

 自分自身の“物語”をつくり、価値観を実現するためには“どこに住むか”が肝心です。子育て支援の行き届いた自治体がいいとか、気の利いた飲み屋のある街がいいとか、友だちを招きやすい立地がいいとか、静かなところで落ち着いてものを考えたいとか。

 新築は建てられる場所が限られてしまいますが、中古住宅を視野に入れれば、“どこに住むか”の選択肢はかなり広がります。中古は品質に不安があるという人もいるかもしれないが、今は築浅のものも多いし、それほど心配する必要はありません。

―― むしろ、古さに魅力を感じる、という若い世代も増えているようです。

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中村 克己 元ルノー副社長、前カルソニックカンセイ会長