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もっと集中しろということですか

「読者主役」時代における記者の存在価値を考える

2011年9月6日(火)

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 「題名に『一極集中を超える方法』とあります。首都の機能をどう分散させていくか考えようという主旨ですか」

 一極集中と聞くと東京一極集中を思い浮かべますがそれだけではありません。何か新しいことを始めようとした時に1社の社員だけで考えてしまう。これは1企業に一極集中しています。複数社が集まったとしても日本人だけで検討しているなら日本一極集中になります。

 「一極集中の定義によりますね。東京や日本は1つの極でしょうが、企業をそう見なすかどうか。広辞苑を引いてみますか。第3版に載っていません」

 …もともと造語なのです。拡大解釈して使うのはよろしくないかもしれませんが日経ビジネスオンライン上に『超・一極集中』というテーマの特集を作ろうと思っています。

過度の集中を見直し、新しいやり方を

 「一極にもっと集中しろということですか」

 逆です。『超』とは『超える』です。一極集中には弊害があるから超えていこうという意味です。英語表記なら“Beyond Boundary”でしょうか。

 「地方分権とかグローバリゼーションと素直に言ったほうが良いのでは」

 そうすれば何の話か明確になりますが個人から遠いテーマに感じられて『大きな話については政治家や社長がしっかり考えて欲しい』と言いたくなりませんか。

 「海外で闘っている企業の社員はグローバリゼーションに関してそうは思わないでしょう。もっとも国内に集中してビジネスをされている人も沢山おられますね」

 国や企業経営だけではなく個人の身の回りを見ても何かしらの偏りがあります。働き過ぎという仕事一極集中や事務所に常時いる職場一極集中がある。男性社員ばかり働いている男一極集中もあるでしょう。こういうことまで考えようとすると地方分権やグローバリゼーションという言葉ではくくれません。

 「片仮名で書くならワークライフバランスやダイバーシティですか。ただ日本に入ってくると労働時間の短縮や給与格差の見直しという狭い話になりがちです」

 いささか強引ですが地方分権もグローバリゼーションもワークライフバランスもダイバーシティも『超・一極集中』に含まれると考えました。過度の集中や偏りは身の回りにも組織にも国にもあります。それらを見直して新しいやり方を見い出そうという主旨です。

秩序や組織の枠組みを超えた判断

 「このテーマをなぜ思い付いたのですか」

 きっかけは東日本大震災です。3月11日以降に起きた混乱を見ていて既存の秩序や組織の枠組みを超えた判断が欠かせないと思いました。といって「リーダーシップが求められる」と書いてしまうと他人事になりかねません。

 「『既存の秩序や組織の枠組みを超えた判断』や発想は政治家や電力会社の経営者だけではなく我々自身にも必要ということですね」

 問題は山積みになっています。被災された方々を支える復興支援と原子力発電事故の収拾から始まり、少子高齢化対策、そして、先ほど話に出た地方分権グローバリゼーション、ダイバーシティ、ワークライフバランスと並べていくときりがありません。大きい問題は政治家や経営者でないと取り組めない。身の回りの問題であれば対策を考えたり仕事のやり方を変える第1歩を踏み出しやすいのではないかと。

 「政治家や経営者に文句を言う時間があったら自分のことをやれという意味ですか」

コメント21

「一極集中を超える方法」のバックナンバー

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「もっと集中しろということですか」の著者

谷島 宣之

谷島 宣之(やじま・のぶゆき)

日経BPビジョナリー経営研究所

一貫してビジネスとテクノロジーの関わりについて執筆。1985年から日経コンピュータ記者、2009年1月から編集長。2013年から現職。プロジェクトマネジメント学会員、ドラッカー学会員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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