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日本の風力発電、浮かせた方がいい

産業育成や雇用創出のため「次世代型開発」に走れ

  • 日経BPクリーンテック研究所

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2011年10月4日(火)

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 都市の利便性を高める「スマートシティ化」という世界の流れを、日本はどのようにつかむべきか。3000兆円を超える市場に、どのように取り組むべきか――。こうした疑問を解消していくためには、世界の知見を集結する必要がある。

 この目的で産業界が国際会議&展示会「Smart City Week 2011」を立ち上げた。

 開催に先行して、スマートシティの世界動向をまとめていく。第3回は、日本の電力立て直しと世界のスマートシティ建設でカギを握る次世代型再生可能エネルギーの開発に焦点を当てる。

 再生可能エネルギー特別措置法が成立した。欧州などで再エネが爆発的に普及する原動力となった全量固定価格買い取り制度(フィード・イン・タリフ)の日本版が2012年7月から始まる。太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス(生物資源)の5つの再エネで発電した電力を電力会社に割高な価格で一定期間買い取らせることで、再エネ発電への投資を活発化させるのがこの制度の目的だ。

 原発事故後、再エネに対する期待は一気に膨らんだ。再エネ参入を表明した孫正義・ソフトバンク社長や大量の太陽光パネル設置を公約に掲げて当選した黒岩祐治・神奈川県知事の登場は象徴的な出来事だろう。

 10月、経済産業省でエネルギー政策の骨格であるエネルギー基本計画の見直しを議論する審議会(総合資源エネルギー調査会基本問題委員会)が立ち上がった。25人のメンバーの中には、飯田哲也・環境エネルギー政策研究所所長や、植田和弘・京都大学大学院教授など多くの再エネ支持派が名を連ねる。原発比率などの問題と合わせて、中長期のエネルギー政策の中で再エネの位置づけが一段と高まることは十分予想される。

 一方で、火力や原子力に比べて「再エネは力不足」とする指摘も的を射ている。発電コストは割高で、太陽光や風力は気象条件などに左右され、大量設置に必要な敷地確保の問題もある。今すぐ、電力の主役になるのは難しい。まずは現行の技術を普及させつつも、将来の主力への昇格を目指して、発電の効率や安定性を高め、大量のエネルギー創出を可能にする技術革新がどうしても必要だ。

影薄い日本の再エネ産業

 技術革新へのチャレンジが必要な理由はもう1つある。

 経済産業省の「新たなエネルギー産業研究会」は9月、新エネルギー産業の展望に関する中間報告をとりまとめた。この中で、新エネルギー関連産業(太陽光、風力、太陽熱、燃料電池、蓄電池、省エネ住宅・建築物など)の世界市場規模は、2010年の30兆3000億円から2020年には86兆円と、10年で2.8倍に拡大すると試算している。

 途上国を中心に同じ10年で123兆円から151兆円に伸びる世界の自動車市場と比べても拡大の勢いは圧倒的だ。市場規模も自動車の半分を超えるとなると、これは立派な産業の柱と言える。

 だが、報告には気になる指摘もある。日本企業の存在感の希薄化だ。

 かつて50%以上を誇った太陽電池の世界生産シェアは下がり続け、2010年は11.8%にまで落ちた(世界上位25企業のシェア比較)。逆に中国企業は32.1%に高まっている。日本企業が強いはずの国内住宅用でも、2008年までほとんどなかった海外メーカー製が2010年には15.5%を占めるようになった。

 風力発電も同様だ。2010年の世界の風力発電機シェアは、三菱重工業や富士重工業などを合わせた日本企業は2%にすぎない。国内市場に限っても三菱重工が14%で、日本企業は全体で21%にとどまる(2008年)。国内でも米GE(19%)やデンマーク・ベスタス(19%)、ドイツ・エネルコン(12%)などの存在が大きい。

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