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「年次で社員を管理」、それなら一括採用が合理的

“シューカツ大学生”の疑問から見える日本企業の姿

2011年10月12日(水)

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 10月4日に公開した『「通年採用できません?」“シューカツ大学生”から企業に提案』という記事について50人近い読者からご意見をいただいた(読者意見はこちら)。投稿して下さった読者の皆様にお礼を申し上げる。

 10月4日付記事の中で新卒一括採用に疑問を持つ学生たちがまとめた文章を紹介した。「わずか半年間の就職活動で人生設計をしてしまってよいのだろうか」と首をひねった学生たちは企業に対し「新卒限定の撤廃と募集応募時期の通年化」と「インターン時期の多様化と期間の長期化(10数週間~1年程度)」を、大学に対して「ビジネスの力を付ける授業」を求めていた。

 学生の文章を掲載したのはそれを契機にして新卒一括採用という「一極集中問題」を読者の皆様に考えていただきたかったからである。ここで一極集中とは「極度の偏りや歪みがもたらす諸問題」を意味する。

50人近い読者が応答

 10月4日付記事の末尾において「新卒一括採用という問題」と「新卒限定の撤廃と募集応募時期の通年化という解決策」に意見のある方はコメントいただきたいと呼びかけた。その結果50人近い読者が応答してくださった。

 「新卒一括採用という問題」という漠然としたお題を入れてしまったためか50人近い読者の意見は新卒採用方法の改善案から自分の就職活動体験や学生へのエールさらには学生たちに対する手厳しい批判まで多種多様であった。「通年採用の是非」についてだけ意見を求めるなど質問をもっと絞ればよかったのかもしれない。

 学生に対する批判の矛先は主として学生の姿勢と通年採用の要請に向けられた。姿勢への批判とは「企業や大学にだけ要求を出している。自分たちがどうするかを考えていない」ということである。

 「通年採用の要請」については「実施は物理的に難しい」「すでに事実上一括採用ではなくなっている」と否定する意見が寄せられた。さらに「通年採用をしたら新卒優遇ではなくなり学生にかえって不利」という指摘もあった。

 学生の姿勢に関しては筆者も気付き10月4日の記事に「提言は企業と大学に対してであり学生への提言はない。自身への提言はだれにとっても難しいからその点は追求しないでおく」と書いた。

 実はこの一文は学生というより読者に向けたものであった。自分「自身への提言は」読者「にとっても難しいからその点は追求しないでお」いて新卒採用の仕組みそれ自体について議論しましょうと伝えたかったのである。

唐突だが「我が家はどうなのか」

 だが「その点」を追求しなければ始まらないと考えて激しい批判を投稿した読者が少なからずおられた。それらを読むと表現はきついが厳しい状況下で仕事をしつつ良い人材と巡り会いたいと真剣に考えている様子がうかがえた。

 社会人は必死に働いているわけだが今回投稿してきた学生たちもしっかり仕事をしたいとあれこれ考えている。そう見えなかったとしてもやはり必死なのであろう。そう思われたのか、学生批判コメントを批判する読者もおられた。

 ここで「追求しないでおく」と棚上げを図った筆者の意図を補足しておきたい。前回の原稿を書きつつ思ったのは唐突だが「我が家はどうなのか」ということである。

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「「年次で社員を管理」、それなら一括採用が合理的」の著者

谷島 宣之

谷島 宣之(やじま・のぶゆき)

日経BP総研

一貫してビジネスとテクノロジーの関わりについて執筆。1985年から日経コンピュータ記者。2009年1月から編集長。2015年から日経BP総研 上席研究員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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中村 克己 元ルノー副社長、前カルソニックカンセイ会長