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ヤフー知恵袋で“やらせ”代行業

匿名クチコミの信憑性に暗い影

2011年10月24日(月)

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 日経デジタルマーケティングは、『ソーシャルメディア炎上事件簿』(同誌記者・小林直樹著)をまとめた。このコラムでは、その関連記事を紹介していく。

 第5回はQ&Aサイト「Yahoo!知恵袋」を巡る“やらせクチコミ”事件。クチコミ代行ビジネスの存在が初めて明るみになった。ヤフーにバレないように工作する手口を記した、代行業者による提案書が流出したのだ。クチコミサイトに“やらせ”が蔓延すれば、ネット上のコミュニティは崩壊の危機に瀕する。

 「iPhoneとiPod touchの違いを教えてください」
 「首をポキポキ鳴らすのはよくないことでしょうか」

 ネットユーザーが投げかけた質問にネットユーザー同士で知識や知恵を教えあうQ&Aサイト。その代表格である「Yahoo!知恵袋」(以下、知恵袋)にこれまで寄せられた質問総数は7380万件、回答総数は1億8000万件に上る(2011年10月21日時点)。

 パソコンの操作で分からないことがあったり、エラーメッセージが出て困ったりした場合は、パソコンのサポートサイトにアクセスして該当事項を探すより、知恵袋、あるいは同種のサービスである「教えて!goo」などで検索した方が早いくらいだ。疑問や悩みを素早く解決できるとあって、今年2月には京都大学の受験生が携帯電話で入試問題を投稿し、回答も寄せられていたことが発覚。「知恵袋カンニング事件」として話題になったのは記憶に新しい。

10ページからなる「提案書」

 そんな知恵袋を舞台に、新たな事件が起きた。知恵袋で企業・店舗の宣伝書き込みを代理で請け負うことを提案する営業資料が流出したのだ。提案主は、インターネット決済代行のほか、SEO(検索エンジン最適化)やサイト制作などWeb集客サービスを手がけるJ-Payment(東京都渋谷区)。

 手元に、同社が作成したパワーポイント10ページからなる「提案書」がある。サービス概要には、以下のように記されている。

知恵袋で、お客様の商材を薦められるような質問を探す
→ユーザー目線の投稿を専任のライターが投稿
→本文にさりげなくURLやキーワードを入れる
→知恵袋からたくさんのユーザーに訪問され、認知度・問い合わせ数・成約数アップ

J-Paymentの提案書の一部

 提案書にはさらに、「知恵袋では宣伝目的(商用)の投稿はNGで削除される可能性があるため、1個のアカウントでいつも同じ商品を宣伝しないようにアカウントを分散する」「同じIPからの投稿もヤフーから商用目的と目を付けられる恐れがあるのでIPも分散」と、ヤフーの監視の目をかいくぐって欺く方法を、ご丁寧にアピールしていた。つまり、やらせの宣伝書き込みをバレないように請け負います、ということだ。

ヤフーは「規約違反」と回答

 筆者は、ヤフー広報室に対しこの資料を添付送信した上で、J-Paymentのクチコミ代行サービスは規約に触れるのか、提案を受けた企業は利用してもよいのかを質問したところ、次のように回答した。

 「利用規約違反に当たります。。Yahoo!JAPAN利用規約基本ガイドラインの第1章『7.サービス利用にあたっての順守事項』の7番目にある『サービスを、提供の趣旨に照らして本来のサービス提供の目的とは異なる目的で利用する行為』に抵触します」

コメント41件コメント/レビュー

ネット上には掲載前に検閲する機関もチェックする機関もありません。善意であっても間違いや勘違いは付き物です。■それらと悪意の発信をまとめて、鵜呑みにして騙される方にも落ち度がある事を「騙される方が悪い」と言うのです。■よく、善意でも間違って言ってしまった事を「嘘をついてしまった~」って言いますね。そういう嘘もネット上には溢れているという事です。■要するに鵜呑みにせず裏を取れって事で、裏を取るスキルがITリテラシーの一つなのです。■マスコミが責められるのは内部に独自のチェック機関があるからです。(2011/11/02)

「ソーシャルメディア炎上事件簿」のバックナンバー

一覧

「ヤフー知恵袋で“やらせ”代行業」の著者

小林 直樹

小林 直樹(こばやし・なおき)

日経デジタルマーケティング記者

2007年「日経デジタルマーケティング」の創刊に参画。現在同誌記者。1999年の東芝ビデオクレーマー事件の取材をきっかけに、ネット“炎上”案件の取材、執筆、講演がライフワークになっている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ネット上には掲載前に検閲する機関もチェックする機関もありません。善意であっても間違いや勘違いは付き物です。■それらと悪意の発信をまとめて、鵜呑みにして騙される方にも落ち度がある事を「騙される方が悪い」と言うのです。■よく、善意でも間違って言ってしまった事を「嘘をついてしまった~」って言いますね。そういう嘘もネット上には溢れているという事です。■要するに鵜呑みにせず裏を取れって事で、裏を取るスキルがITリテラシーの一つなのです。■マスコミが責められるのは内部に独自のチェック機関があるからです。(2011/11/02)

皆さんどうも当たり障りのない範囲でしかコメントしていないようですが、あえて書きます。このような胡散臭い部分も含め、ネット情報の現実といって差し支えないと思います。Yahooは日本人の好みをうまくとらえてると言われますが、社風というかビジネスモデルに同意する人が多い一方で、日本でも中級以上のネットユーザーにはあまり評判が良くありません。2chという匿名掲示板を見ているとさじ加減が何となく見当つきますが、ネット上の情報は、そこに書いてある情報を信用するか否か、どう利用するかは全て読み手側の自己責任です。これを下品な言い方で表現すると、虚偽情報が書いてあった場合「信じる奴が悪い」となります。内容の真偽についてYahooが保証するとは書いてありませんし、するはずもありません。逆切れする方はむしろ、自分自身のITリテラシーの低さを恥ずべきではないかと考えます。これも一種の情報セキュリティと言えるかも知れません。私個人としては、法的にグレー~ややブラック?の出品に対しても本気で取り締まりしてきたとは言い難いとされるヤフオクなど、Yahooにもしたたかな点があると考えています。しかしそれ自身が違法でなければ、ネットサービスの通例として許容されるべきでしょう。以上は私個人の見解や意見であって、内容の真偽は保証しません。(2011/11/01)

ヤフーの対応は確かに謎。オークションなど明らかに違法なものがあってみんなで違法だ!と言っても無視される時もあれば、1件だけでもいきなり削除(濡れ衣)があったり、気まぐれ加減が凄いです。 しかしコメント中の「質問の回答が全て素人」と断定するのは何故?プロか素人かなど判断出来ないと思うが。(2011/11/01)

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