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「もう1つのクラウド」を使いこなし

小さな投資で新しい価値を創造する

  • 沼畑 幸二

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2011年11月15日(火)

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 いま、スマートフォンやタブレット端末などのモバイルが急速な進化と普及を見せている。そして、人々の情報取得やコミュニケーションのスタイルを変えつつある。

 私たちの目の前には、広大なモバイルフロンティアが広がっている。パソコンではできなかったことがモバイルで可能になり、これまで存在しなかった新サービスが続々と登場している。こうした中で勢いを増しているのが、ソーシャルメディアである。「Twitter」や「Facebook」のユーザーは世界中で急増しており、人々のコミュニケーションに新しい地平を開こうとしている。

社会で活躍し始めたミレニアム世代

 そしてモバイルとソーシャルメディアの動きを牽引しているのが、デジタル環境の中で育ったミレニアム世代だ。ミレニアム世代とは1980年代、90年代生まれの若者たちのこと。これは米国での呼称だが、日本の状況も似ている。

 インターネットに慣れ親しみ、オンライン上で自分の情報を公開することに抵抗感は少なく、ネットを通じて人とつながることを好む傾向がある。そんなミレニアム世代の若者がまさに今、ビジネスの現場に入り、身近なITを活用しながら、企業内の情報流通や消費者とのコミュニケーションにも新しい風を吹き込もうとしている(図参照)。

 こうしたモバイル上での様々なサービスやソーシャルメディアも多くはクラウドコンピューティングによって支えられている。今回はこれらのビジネス活用について考えてみたい。

 機材のメンテナンスを行うカスタマーエンジニアなら、モバイルでどう仕事を変革できるだろうか。1人のカスタマーエンジニアがカバーする製品の数は多い。製品ごとの仕様や特徴などを一通り頭に入れるだけでも、それなりの時間と教育コストがかかる。

 モバイルを使っていつでもどこでも(電車の中、休憩時間など)製品トレーニングを提供するという方法もあるが、保守の現場でモバイルを活用することで知識が十分なくても仕事をこなせるようにすることができるかもしれない。

 現場に到着したカスタマーエンジニアが、機材の知識がなくとも、スマートフォンを使って故障した機材の写真(位置情報付き)をセンターに送信し、仕様や過去の故障履歴、メンテナンスの注意点、交換部品の在庫状況などの情報が返ってくる仕組みがあればどうだろうか。個々のカスタマーエンジニアの負荷は大幅に低減できるだろう。また、業務の効率と顧客満足をともに高められる可能性もある。同時に、コンピュータによるOJTにより教育コストの抑制も可能だ。

「消費者と消費者」の関係にも配慮

 ソーシャルメディアもまた、ビジネスの姿を変えようとしている。その典型的な分野は顧客との関係づくりである。

 従来はマスマーケティング主体で一方通行にメッセージを発信していたが、Webの登場により顧客からフィードバックを得られる環境が生まれた。さらに、ソーシャルメディアの成長は、企業における顧客間の関係作りに大きな影響を与えている。

 企業が介在せずとも、顧客・消費者間のコミュニケーションが活発化し、人々はソーシャルメディアを通じて「どの商品がおすすめか」、「どこのレストランがおいしいか」といった情報をシェアするようになった。Web上のインフルエンサーは以前から注目されていたが、その影響力はソーシャルメディアの登場により格段に増している。

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