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全体像の力~グランドデザインはあなたが描く(2)

物事の全体像と機能を描き共有する

  • 谷島 宣之

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2011年12月14日(水)

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 「稼げる技術」でしっかり稼ぐためにもグランドデザインが欠かせない。製品開発やビジネスにとどまらず、東北の復興や国家の舵取りにもグランドデザインが求められる。前回記事でこう述べた。

 情報システムのグランドデザインづくりを手がける札幌スパークルの桑原里恵氏はグランドデザインを「実現しようとするコトやつくろうとするモノの全体像を描き、全体の構造と構成要素を定義したもの」と見る(関連記事)。

 何(what)を目指したいのか、それを表現したものである。従って意匠と設計、さらに顧客の利用シーンとそこで得られる体験までを含む。

 本稿では全体像の重要性を強調するため「グランドデザイン」と表記する。ちなみに『広辞苑』の第三版はデザインを「総合的造形計画」としている。

 ある米国人経営者に聞いたところ「グランドデザインは古めかしい、今はマスタープランと呼ぶ」と指摘された。まさに「総合計画」だが意匠や造形のことが見えにくい。

 本来グランドデザインはどのようなことにも必要である。だが往々にして、本体や部品といった目に見えるところばかりが気になり、サービスや利用シーンといった目に見えにくいものは軽視されてしまう。

「連続的に取り囲む外層」を定義する

 グランドデザインの威力はアップルの成功を見れば明らかである。機器本体とコンテンツ配信サービス、既存のパソコンといった構成要素を組み合わせて新たな体験を提供、パソコンメーカーから脱皮し、業界地図を塗り替えた。

 アップル共同創業者のスティーブ・ジョブズ氏は伝記『スティーブ・ジョブズ』(ウォルター・アイザックソン著)の中で次のように語っている。

僕にとっては、デザインの意義を超えるものなんて考えられない。デザインというのは人工物の基礎となる魂のようなものなんだ。人工物は、連続的に取り囲む外層という形で自己表現するんだ。(中略)他社がだめなのは、これをファッションだ、見た目の問題だと考えているところだ。

 「連続的に取り囲む外層という形」がすなわちグランドデザインである。部品群があり、それらを組み込んだ製品本体、本体に情報を提供するサービス、本体とサービスを顧客が利用する体験、といった「外層」が連続する。携帯音楽プレーヤー、スマートフォン、タブレット、どれもそうなっている。

 外層すべてがデザインに包含され、何度も描き直す対象になる。出来上がった製品の表面を工夫することだけではない。

 出来合いの部品や技術を集めて巧みに宣伝をしただけでもない。ジョブズ氏が宣伝の一つひとつまでチェックしたのは、それが「連続的に取り囲む外層」の一層だったからである。したがってアップルやジョブズ氏を「宣伝やマーケティングがうまい」とだけとらえるのは偏った見方と言える。

 アップルが「パソコンメーカーから脱皮し、業界地図を塗り替えた」ように、エネルギーの有効活用と住みやすさに配慮したスマートハウスと呼ばれる住宅を巡って主役の交代があるかもしれない。
 
 電機や自動車など製造業、通信事業会社はスマートハウスの構成要素を持っており、さらに住宅建築にまで乗り出そうとしている。

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