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依然としてハコもの中心の復興交付金

大切なのは産業活性化と雇用の拡大

  • 宮田 秀明

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2012年1月20日(金)

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 東北の被災地の復興は、成功への道を歩むことができるだろうか。大型の第3次補正予算が有効に使われるかどうかがカギの1つになる。

 国費を効率良く使うことは復興に限らず大切なこと。これが国力の3分の1ぐらいを決めてしまうだろう。前田武志国交大臣はあるシンポジウムの冒頭挨拶で語った。「東北の復興に失敗するとしたら、それは第2の敗戦です」。私も全く同感である。20年にわたってGDPが伸びない日本において、国家予算のかなりの部分を投入する復興プロジェクトで失敗することは、かなり重度の痛手になるだろう。

 現在の国の施策と被災地域の活動を見ると、はっきり言ってこのままでは復興は成功しないと思う。

 例えば、第3次補正予算の中の復興交付金である。これは、5つ省にかかわる40項目に該当する事業を対象にしている。その中心は国交省関係のハコもの作り。まるで過去の公共事業の項目が並んでいるかのごとくだ。「復興の中心事業は公共事業で、その強化が復興になる」と考えているとしか見えない。5省には経済産業省が含まれていない。ここからも、産業振興や雇用創出といった観点がほぼ完全に欠落していることが分かる。

復興交付金は産業振興を疎かにしている

 一口に被災地と言っても、市町村によって事情は様々である。例えば、福島県の相馬市は、広範囲が被災したものの、被災地は主に農地と住宅地である。市の中心部や工業地帯は被災していない。だから産業振興や雇用の問題は小さく、復興プロジェクトの難易度は高くない。

 さらに、メガソーラー発電所を建設する環境・エネルギーのプロジェクトの舞台とすることも比較的容易にできそうだ。相馬市を含む福島県の浜通りは、ほぼ日本最大の発電基地だったので、強力な送電網がある。つまり、変動の激しい自然エネルギー発電の導入を許容する力が大きい地域だ。

 いっぽう岩手県の三陸地方の被災地は、ほとんどすべての市町村が、被災地の中で最も厳しい状況に置かれている。これらの三陸の都市は少子高齢化が日本の平均以上に進み人口減少が進んでいる。加えて、今度の被災で都市を支える産業が大きな損害を被った。製造業だったり水産加工業だったり、都市によってそれぞれ異なるだが、激しいダメージを受けたのは共通している。

 三陸地方の復興にとっていちばん大切なのは産業振興による雇用創出である。この意味で、復興交付金には三陸地方を助けようという意図がほとんど見えない。

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