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Stay hungry, stay foolish

  • 宮田 秀明

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2012年1月27日(金)

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 「Stay hungry, stay foolish」。これはスティーブ・ジョブズ氏がスタンフォード大学の学生に送った言葉だ。この言葉は普遍的に大切なことを意味している。そして、低迷する日本にとっては最も大切な言葉だと思う。明治時代、終戦から1970年代まで、日本国民は世界一hungryでfoolishな国民だったと思う。明治の困難を乗り越え、敗戦後も見事に復興できたのは、hungryでfoolishな人々がたくさんいたからだ。

 残念ながら今日の日本を見ると、団塊の世代から大学生まで、おしなべてhungryさとfoolishさが弱いと思う。そこそこの豊かさに満足している。新しいこと、難しいことに挑戦しようという意欲が感じられない。これは年齢や立場によらない。

 企業を見ても、hungryとfoolishな気持ちが経営者から感じられないことが多い。社員の方々も同じだったりする。トップにhungryでfoolishな気持ちがないようでは、何も始まらない。また、トップだけがhungryでfoolishでも、誰もついて来なければ何も始まらない。だから、リーダーシップは難しいのだ。

いまだ挑戦する青二才

 Hungryが意味するのは、今の企業、今の自分の姿に満足しないで、企業を成長させ、自分を向上させようとする意欲のことだ。もっともっと高くて広い可能性を信じ、その広大な可能性を前にして自分の小ささを自覚することからすべては始まる。

 このコラムを書き始めて1年余りたった頃、ある読者の方から「いい年をして青二才のようなことを言っている」という趣旨の辛口コメントを頂いた。私は次の回で激しいぐらいに反論した。「私はいつまでも青二才でいたい。いつまでも新しいことに挑戦したい」。

 もう60歳を超えた。東大という最高学府で35年間研究教育活動を続け、2011年は学士院賞・恩賜賞を頂いた。しかし、気持ちは全く変わっていない。私は、まだまだ挑戦する青二才のままだ。

 東北の復興支援に手を挙げたのは2011年4月だった。そして色々ないきさつから気仙広域(大船渡市、陸前高田市、住田町)の復興においてプロジェクト・マネージャーとして働くことになった。難しい仕事だと思う。三陸地方は特に難しい。70%が被災した陸前高田市の復興は最たるものだ。私のhungryな気持ちがこの流れをつくってしまったのだと思う。同時に、もし私より優れたプロジェクト・マネージャーがいれば代わってもらってもいいと思う。だが、そんな人は日本にはなかなかいないのが現状だと思う。

Hungryは挑戦する心

 Hungryとは、現状に満足しないで挑戦する心だ。挑戦するならば、創造的なものに挑戦したい。創造するための準備作業として、現状を破壊する活動が必要な時も多い。だが、それは前哨戦にしすぎない。

 最近の企業変革活動を見ると、破壊のステージでは成功するものの、創造のステージで成功しないケースが多いようだ。新しい商品戦略や新しいビジネスモデルへの転換が中途半端なのだ。これも創造的なことに挑戦するhungryさが弱いことが1つの要因だろう。業績不振が目立つエレクトロニクス産業にもあてはまることかもしれない。

 そして、Hungryな気持ちだけでは何も始まらない。ビジョンを持ち、コンセプトとモデルを創造することに苦しまなければならない。

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