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35年前の「経営事始め」

大事なのはお金、人、事業創造

  • 宮田 秀明

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2012年2月3日(金)

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 「光陰矢の如し」とは本当によく言ったものだ。29歳の時に東大に転職してから、もうすぐ丸35年が経過する。この3月に定年退職する。

 35年前には経営という言葉に実感はなかった。使ったこともほとんどなかった。だが、東大に助手として転職した時が私の「経営事始め」だった。

 工学関係の研究室は言ってみれば中小企業のようなものだ。教職員の身分待遇は保証されているので、この点は民間企業と大きく異なる。だが、それ以外の点では、民間企業に近い経営力が問われる。

 研究には資金がいる。新しい研究に挑戦するほど、大学院生の数が増えるほど、必要な資金は大きくなる。おまけに私の転職先の研究室は、戦前に日本海軍から寄贈された1200平方メートルの大型実験設備を管理運営しなければならなかった。これにも費用がかかる。

 研究室に入ってくる研究費は一般に、国からの科学技術研究費と民間企業との共同研究の対価の2つである。これによって、研究費だけでなく施設のメンテナンスや学生のアルバイト代まで賄わなければならない。

 私が管理する実験施設のメンテナンスには毎年500万円ぐらいが必要だ。さらに、15年に1回、制御関係装置のリニューアルが必要である。これには、3000万円はかかる。

 ところが研究室の予算管理はかなりずさんで、教授も助教授もあまり気にしていなかった。私が着任する以前は名門研究室だったので、予算管理が適当でもなんとか運営できていたようだ。

研究室の経営再建に着手した

 研究室が年度を越えて管理できるのは民間からの寄付金だけである。民間企業との共同研究の対価として得られるものだ。着任して半年ほどたった時、よく調べてみるとこのお金がたった350万円しかないことが分かった。民間企業で言えば倒産寸前の状態だったのだ。

 私はこの時、博士号も持たない一介の助手だったのだが、ある意味で腹をくくった。問題を抱える中小企業の再建をしなければならない。研究者として一人前になるミッションと同時並行で、研究室経営の再建ミッションを実行しなければならないと思った。

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