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金を払って人に会う米国人、タダでも会わない日本人

人のつながり方に見える日米差

2012年3月21日(水)

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 「米国なら50万円でも数千人集まるのに日本ではタダにしても数百人ですよね」。

 セミナーやカンファレンス、シンポジウムといった人が集まる催しの話である。本職は記者のはずだが催しを企画することもある。趣旨と題名の決定、プログラムの作成と講師依頼、催しの告知、当日の立ち会い、報告記事の執筆などやることは結構ある。数えたことはないもののかかわった催しの数は50回を超えているだろう。

 企業や各種団体にも似た仕事を担当している方がおられる。本業を補完するためにセミナーを企画している人たちである。お会いすると必ずといっていいくらい冒頭の話になる。

 例えば、IT(情報技術)関連のカンファレンスを開く場合、米国ではオーランドやラスベガスといった場所で1週間くらい開かれる。色々な値段があるものの数千ドルはする。

 驚くのは冒頭の発言の通り、数千ドルを払ってやってくる参加者が数千人いることだ。失礼ながら日本で無名の小企業小団体が主催しているカンファレンスであっても、数百人をしっかり集めている。

 もっと驚くのはIT製品を売ったりサービスを提供したりしているIT企業、いわゆるITベンダーが開く催しも有料であることだ。そのIT企業の製品を使っている企業、製品を売っている協力会社の人が来場する。どちらもお客様だ。にもかかわらずIT企業は数千ドルを徴収し、お客もしっかり払って参加する。

有料が当然の米国、タダが当然の日本

 日本では有り得ない話である。まず数十万円という値段を付けられない。研修なら可能だろうが数千人も集めるものではない。そもそもIT企業がお客様を呼ぶ場合、無料が当然である。「50万円です」と言ったら怒鳴られるのではないか。

 期間も悩ましい。1週間など論外である。東京都内のホテルやカンファレンス会場で半日開催し500人程度呼べたら上出来だろう。数年前、ある大手IT企業が毎年恒例のカンファレンスを地方で開き、宿泊費と交通費を顧客負担にしたところ集客にたいへん苦労したそうだ。

 外資系企業の日本法人がセミナーやカンファレンスを開く場合、米国本社の決裁をあおぐ。ここまで述べた日米の違いがあり、なかなか理解してもらえない。「そんなに金を使って数百人しか呼べないのか」と叱られる。

 米国ではこうだ、米国を見習って日本でも催しは全部有料、地方の観光地で1週間開き、顧客は自腹で参加すべきだ、と言ってみたいが本稿の趣旨はそこにはない。日米の違いはどこにあるかを考えてみたい。

 カンファレンスに参加すれば、そのIT企業の製品動向や技術解説を知ることができる。またそのIT企業の製品を使っている人たちに会って情報交換ができる。情報を入手できる良い機会だから、金を払って1週間かけて参加しよう。このように米国人は考えるらしい。

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「金を払って人に会う米国人、タダでも会わない日本人」の著者

谷島 宣之

谷島 宣之(やじま・のぶゆき)

日経BPビジョナリー経営研究所

一貫してビジネスとテクノロジーの関わりについて執筆。1985年から日経コンピュータ記者、2009年1月から編集長。2013年から現職。プロジェクトマネジメント学会員、ドラッカー学会員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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