• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「お客は神様」の日本、「契約は契約」の米国

開発失敗を巡るスルガ銀行と日本IBMの係争、「10のなぜ」

  • 谷島 宣之

バックナンバー

2012年4月20日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 この記事は、日経ビジネスオンラインに掲載している連載記事「システムが止まる日」と連動しています。いずれも経営とITの関係について考えるものですので、よろしければこちらの連載もお読みください。

 「契約は業務委託であって完成を約束した請負ではない。受注者の日本IBMは委託された個別業務をこなしており、発注者のスルガ銀行が日本IBMに求めていた115億8000万円の損害賠償は認められない」

 こういう判決が出ることを日本IBMは期待し、米IBMは当然と考えていたはずだ。

 しかし東京地方裁判所は2012年3月29日、「日本IBMがシステムを完成させて納入する義務を怠った」とするスルガ銀の主張を認め、日本IBMに74億1366万6128円の支払いを命じた。

 日本IBMが判決内容の閲覧制限を申し立てており、判決理由はまだ明らかではない。これまでの口頭弁論などを通じて分かった論点と判決を見比べると、判決の趣旨は次のようになるだろう。

システム開発の経緯を見る限り、スルガ銀と日本IBMの共同プロジェクトであり、プロジェクトを適切に遂行する義務を日本IBMは果たしておらず開発費を弁償すべきである。

 74億1400万円は、失敗に終わったシステム開発に当たってスルガ銀が支出した額に相当する。過失相殺ではなく日本IBMにだけ非があると判断された。

 ここまでの記述と『「お客は神様」の日本、「契約は契約」の米国』という題名を見て、「日米のIBMを擁護しスルガ銀や地裁を批判する記事か」と思われた方がいるかもしれないが、そうではない。

 どちらが正しいのかという話ではなく、スルガ銀と日本IBMの係争から学べる教訓を考えてみたい。どんな企業や団体にとってもシステム開発の失敗は他人事ではないからだ。

 本件は情報システムの開発を巡る係争としては最大級で、和解せずに判決にまで至った貴重な事例である。システム開発の正攻法、契約の結び方考え方、IT(情報技術)関連裁判の進め方など学ぶべき点は多い。

 以下の記述は「なぜ」で始まる10の疑問文とそれらに対する解答文の形にする。

なぜ開発に失敗したのか

 一般論として、何かを開発する際に重要な点はデザイン(設計)とプロジェクトマネジメントである。

コメント0

「経営の情識」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

私の仕事は経営することではなく、リーダーであることです。

ジェンスン・フアン エヌビディア創設者兼CEO