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第7回 なぜ、時価総額がディズニー、トヨタをも超えそうなのか?

今さら聞けないフェイスブックの疑問に答えます

2012年5月22日(火)

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 米国現地時間の5月18日、フェイスブックがナスダックに上場した。フェイスブックは上場の前週に入ってから、人気を受けて売り出し価格を引き上げて38ドルとし、株数を25%も増やした。今回の上場ではフェイスブック自身が1億8000万株、既存株主が2億4000万株を売却した。上場初日の終値は売り出し価格をわずかに上回る38.23ドル、時価総額は1048億ドル(約8兆3000億円)となった。初日の値動き自体は予想されたより地味な展開となったが、それでもNTTドコモの約5兆5000億円、ディズニーの約6兆2000億円、アマゾンの約7兆7000億円さえ抜いて、トヨタ自動車の10兆4000億円に迫る時価総額だ。

 創立8年のインターネット企業がディズニー(約6兆3000億円)を上回り、トヨタ自動車(約10兆円)に迫る時価総額となることには、アメリカでも「バブルではないか」という声が上がっている。しかし、中期的にはフェイスブックの時価総額はグーグル(約16兆円)なみに上昇してもおかしくないとする分析もある。

 フェイスブックには、なぜこれほど金が集まるのだろうか? なぜこれほど急速に成長したのだろうか? そして、それを率いるマーク・ザッカーバーグCEO(最高経営責任者)とは何者なのか? この3つの疑問に答えていこう。

全人類の7人の1人が使う圧倒的な規模

 フェイスブック株にこれほどの金が集まる理由は、その圧倒的な規模とビジネスの可能性にある。

 フェイスブックは、史上もっとも巨大な組織のひとつである。上場申請書で公表されたユーザー数(月間サイト訪問者数)は約9億100万人。中国の約13億、インドの約12億という人口に肩を並べる数字だ。人口当たりの普及率はアメリカではすでに50%を超え、ヨーロッパの主要国でも20~50%を記録している。アジアでもインドネシアには約4200万人のユーザーがおり、普及率は17%だ。中国ではフェイスブックへのアクセスが制限されているが、将来この制限が解かれれば、さらに数億のユーザーが加わることになるだろう。ITU(国際電気通信連合)が先ごろ発表したレポートによると、世界のソーシャル・メディアの利用人口は約10億人だという。つまり、世界のソーシャル・メディア・ユーザーの10人に9人は、フェイスブックを少なくとも月1回訪問していることになる。

 数だけではない。ほかのインターネット・サービスに比べて、フェイスブックはサイト利用時間がきわめて長いのも特徴だ。2011年5月にニールセンが実施したアメリカのウェブサイトの調査によれば、フェイスブックの月間利用時間は約535億分で、2位のヤフーの約172億分、3位のグーグルの約125億分を大きく引き離している。ほかのサイトではニュースを読む、検索するなどの「用事」を済ませるだけなのに対して、フェイスブックではサイトを常時開いたままにして、いわば滞留型で利用するユーザーが多いのだ。

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「第7回 なぜ、時価総額がディズニー、トヨタをも超えそうなのか?」の著者

滑川 海彦

滑川 海彦(なめかわ・うみひこ)

IT分野の評論と翻訳を手がける。ITニュースブログ「TechCrunch Japan」翻訳チーム。著書に、『ソーシャル・ウェブ入門』(技術評論社)ほか、訳書に『フェイスブック 若き天才の野望』など。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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