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考えたい本当の「お・も・て・な・し」

「東京オリンピック2020」成功への助言(3)

2014年2月25日(火)

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 ソチ冬期オリンピックが閉会した。

 オリンピックがいかに大きな感動をもたらしてくれるものかを、誰もが実感したと思う。浅田真央ちゃんの最後のあの演技には涙が止まらなかったが、私は9年前の2004年12月に真央ちゃんとNHK名古屋で会った日のことを思い出していた。愛知万博の会期前の事前盛り上げ番組のゲストとしてお母さんに連れられてやって来た、まだ15歳、あどけない真央ちゃんとのやりとりの中で出た言葉が今も忘れられない。

「あれほどのお客さんの前で滑るのに緊張しないの?」 「私、ぜんぜん緊張しないんです」

 これを聞いて、この子は間違いなく大成すると確信した。

 この時、紙に「今の夢」を書いてもらったのだが、それにはこう記してあった。

「4回転を飛ぶ事と、オリンピックで金メダルをとる事です。あさだまお」  この時の映像が先週、2月21日の「ニュースウォッチ9」の中で紹介されてびっくりしたが、「緊張しない」発言の部分は放送されなかった。

「ぜんぜん緊張しない」彼女が、ソチでは大きな緊張におしつぶされそうになったのは、それだけオリンピックというものの存在が大きいものだということだろう。

 2020東京オリンピックも、そういう思いで迎えなくてはいけない。

 その2020東京オリンピックを6年後にひかえ、東京都知事に舛添要一さんが就任すると同時にソチ冬期五輪が始まったのは、何ともタイミングが良かった。

 冬と夏の違いはあるが、多くの日本人が2020東京オリンピックと重ね合わせてソチ五輪を見たのではないだろうか。前都知事の、あの情けない記憶を吹き飛ばし、「2014冬期ソチを新たなスタートとして2020東京というゴールに邁進だ」と、すがすがしい意欲を持つことができたと思う。

 では、これからの6年間には何ができるのか、何をすべきなのだろうか。

愛知万博で学んだ国際交流の意味

 オリンピックの経済効果ばかりが論じられ、これで一儲けだと虎視眈々の思いの人たちも少なくない。だが、それだけでは淋しい。

 オリンピックは当然ながらきわめてスケールが大きなグローバル・イベントだ。2020東京五輪の参加国は間違いなく200カ国を超えるだろう。当然、各国から多数の観客が応援にやって来る。

 みずほ総合研究所は、このオリンピック期間中の外国人観光客数は80万8000人、消費総額は1095億円になると計算している(2013年9月、「緊急レポート・2020年東京オリンピックの経済効果」)が、日本への外国人観光客は増加傾向にあり、100万人を超えるのでは。

 だが、オリンピック中に来日する外国人は単なる観光客ではない。「オリンピック=スポーツによる国際交流の場」に、応援というかたちも含めて「参加」するのが目的なのだ。この「同じ目的」というところが大事だ。

 私たち日本人は、それをどう活かすかが問われている。

2020年オリンピック開催地が東京に決まり、それを祝うのぼりを出した商店街も少なくなかった。「お・も・て・な・し」を店名にする居酒屋もオープン。(2013年12月3日、山根一眞撮影)

 1964年の東京オリンピックの前には英会話本がベストセラーになった。当時の日本人は、「多くの外国人が来日するので、英語が話せないと大変だ」と、脅迫観念にとらわれたのだろう。東京のいたるところで「国際交流」が展開されるはずだ、と。

 だが、参加国・地域数が93と少なかったこともあるだろうが、あのオリンピック期間中、一般の人も関わる意味のある国際交流があちこちで実現していたという記憶はない。そのための「場」が十分に用意されてはいなかったからだろう。英会話本もほとんど役に立たなかったのではないか(高校生だった私も買ったのだが)。

 では、意味のある国際交流とは何なのか。

 私は、それについて愛知万博で悩んだ経験がある。

 万国博覧会はオリンピックと並ぶグローバルなイベントであるため、その経験はオリンピックの「国際交流」でも参考になるのではと思う。

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「考えたい本当の「お・も・て・な・し」」の著者

山根 一眞

山根 一眞(やまね・かずま)

ノンフィクション作家

ノンフィクション作家として先端科学技術分野の熱い人間像を描き続ける一方、3.11被災地支援活動も人生の大きな柱です。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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