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グーグルマップが、数時間おきに更新される?

グーグル、地球観測ベンチャーのスカイボックスを買収

2014年6月17日(火)

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 6月10日、検索大手のグーグルは、地球観測ベンチャーのスカイボックス・イメージングの買収で合意したと発表した。買収額は5億ドル。スカイボックスは、2013年11月に最初の衛星「スカイサット1」を打ち上げ、今年中に2機目の「スカイサット2」を打ち上げるというタイミングでの買収だった。

 スカイサットは当初目標として、24機の衛星を打ち上げて地球観測網を構築することを掲げていたが、グーグルの資金力がバックについたことで、衛星システムの規模は拡大し、より高頻度に観測を行うことになる可能性がでてきた。グーグルは、得られた情報を使って「グーグルマップ」に代表される地図情報サービスの地表画像を高頻度更新する意向を表明している。さらには、全世界を対象とした災害情報の提供にも意欲を示した。

分解能1m以下、動画像も撮影できる小型地球観測衛星

 スカイボックスは2009年設立、小型の高分解能地球観測衛星を多数打ち上げ、地球全体を1日に数回という高頻度で撮影することを目標としたベンチャー企業だ。

 彼らの開発した地球観測衛星「スカイサット」は高度450kmの地球を南北に巡る極軌道を使用する。重量100kgと小型軽量だが衛星直下の85cmの物体を識別する光学センサーを搭載する。また、従来の地球観測衛星は静止画像のみを取得できたが、スカイサットのセンサーは動画像も撮影可能だ。

スカイサット1が衛星軌道上から取得した地球観測動画像データの例。トルコ西部ウサクにある露天掘り金鉱山で採掘車両が動いているのが撮影されている。2014年3月23日撮影(Skybox Imaging Inc.)

 衛星小型化のために、スカイサットは非常に割り切った設計をしている。

 一度に撮影できる幅は8kmと非常に狭い(例えば、日本の地球観測衛星「だいち」に搭載された分解能2.5mのパンクロマチック立体視センサ「PRISM」の観測幅は70km)。また、狙った場所にセンサーを素早く向けるための高速姿勢変更能力も低い。

 その代わり、動画撮影に代表される半導体技術の進歩で可能になった新技術は大胆に取り入れ、低コストであることを生かし多数の衛星を打ち上げ、地球全体を高頻度でカバーする戦略を採用している。大量生産の衛星を調達し、まとめて軌道上に配備することで、従来の重量数百kg~数トンの地球観測衛星を使うよりも安価に、地球全体を高頻度観測するシステムを構築することを狙っている。

打ち上げ前、クリーンルーム内で整備を受けるスカイサット1衛星。直方体の本体に、通信用パラボラアンテナという味も素っ気もない形状だが、割り切った設計を徹底して低コスト化している(Skybox Imaging Inc.)

 これまでの地球観測衛星は、「地球表面をくまなくスキャンする大きなスキャナー」と言うべきものだった。それに対してスカイサットは、「たくさんのデジカメ付き携帯電話で、くまなく撮りまくる」という手法を持ち込んだわけである。

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「グーグルマップが、数時間おきに更新される?」の著者

松浦 晋也

松浦 晋也(まつうら・しんや)

ノンフィクション作家

科学技術ジャーナリスト。宇宙開発、コンピューター・通信、交通論などの分野で取材・執筆活動を行っている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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中村 克己 元ルノー副社長、前カルソニックカンセイ会長