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深まる溝、徹底抗戦の様相

市場の期待に焦る楽天、裏切られたTBS

  • 宮東 治彦,大豆生田 崇志

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2005年10月24日(月)

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 「彼はウソをついた。今月、事業提携の相談に来た時には、『いきなり株式を買っての支配はしないように』と言ったら『しません』と答えていた。これでは企業支配ではないか」

 TBS株の買収防止策発動の是非を判断する「企業価値評価特別委員会」の諸井虔委員長(太平洋セメント相談役)は民放番組を通じ17日、楽天の三木谷浩史社長に強い不快感を示した。

 1995年からTBSの社外取締役を務める諸井氏は、旧秩父セメントに転身する前、日本興業銀行に14年勤めた。三木谷氏にして見れば、興銀の大先輩に当たる諸井氏への事前の根回しの意味での相談だったが、結局は公の場で厳しい非難を受ける結果になった。

主力のEC事業は曲がり角

IT企業の多くが居を構える六本木ヒルズ 赤坂のTBS放送センター「ビッグハット」

 三木谷氏が不興を買っても大勝負に出た理由。それを「焦り」と指摘する関係者は少なくない。国内で最大規模に急成長したEC(電子商取引)事業「楽天市場」の伸びが鈍化、国内外で急成長するライバルとの差がなかなか縮まらないためだ。

 「世界のインターネット企業の時価総額ランキングで楽天は6位。少しでも上を目指したい」(三木谷社長)。

 EC事業では国内最大手の楽天だが、時価総額では、オークションやポータル(玄関)サイトに強いヤフー(日本、3兆6000億円)の3分の1以下。さらに時価総額1位の米グーグル(約10兆円)や、3位の米ヤフー(約5兆3800億円)とは格段の開きがある。

 時価総額の開き以上に関係者が指摘するのが、EC事業の変調だ。サイトの流通総額(出店企業の売上高合計)は今年4~6月も前年比で6割増えたものの、8割増となった2003年7~9月をピークに伸びは鈍り始めた。

 そこに今夏、個人情報漏洩事件を発端とするトラブルが生じた。楽天が漏洩対策として、クレジットカード番号の情報を出店者に渡さず、楽天経由のカード課金(代行手数料3.6%)への移行を促したことで、出店者から想像以上の反発を買ってしまった。

 「クレジットカードが使えず、楽天市場での来客数や受注高が激減したことなどで、今期は1億5500万円の最終赤字に転落する見通しとなりました」

 楽天で4年連続売上高トップを誇る家電通販のイーネット・ジャパンは9月中旬、業績の下方修正に追い込まれた。こうした大規模店の苦境に配慮、楽天は8月下旬に一度停止したカード番号の出店者への提供を9月末、一部再開せざるを得なくなった。

 出店者や顧客を次々取り込む一方、手数料引き上げで収益増を図る——。楽天市場の急成長のカギはここにあった。だが、強気に転じた2002年以降の手数料の実質引き上げに、一部出店者の間では不満がくすぶる。さらに流通総額の伸びの鈍化を補うかのように、楽天が手数料の高い独自のクレジット決済を強いたため、反発の輪が広がった、というわけだ。

 健康食品などを販売するケンコーコムの後藤玄利社長が明かす。「手数料を上げることで成長を維持してきたがこれ以上上げるのは難しいだろう」。

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