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民放を引き込む穏健路線

インデックス、「放送と通信の融合」先取りへ着々

  • 宮東 治彦,瀧本 大輔

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2005年6月13日(月)

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テレビ局の信頼を得たインデックスの落合正美会長

 「インターネットとテレビの融合」。ニッポン放送株争奪戦でライブドアの堀江貴文社長が唱えたビジョンを、着実に実現しているベンチャー企業がある。元商社マンの落合正美会長率いる、携帯電話向けコンテンツ大手のインデックスだ。5月末までに在京民放キー局など7社と提携、総額205億円の出資を引き出した。「フジテレビジョンの日枝久会長が最も高く評価するIT(情報技術)ベンチャー」とも言われ、ライブドアを飛び越して「融合の大本命」に躍り出る可能性が出てきた。

 インデックスは5月末、衛星放送のスカイパーフェクト・コミュニケーションズや、フジテレビ、TBSを含む在京キー局4社、出版社の幻冬舎などを引受先とする第三者割当増資を決めた。

 時間外取引でニッポン放送の株を取得し、ニッポン放送の子会社だったフジテレビに業務提携を迫るという奇策で世間を騒がせたライブドアとは対照的に、インデックスは全く波風を立てず、在京キー局4社とスカパーをあっさり味方につけた。放送業界では、粘り強い交渉で友好的にパートナーを増やしていく落合会長のやり方に好感を寄せる経営者が多い。その代表格が、フジテレビの日枝会長だ。

 フジテレビとインデックスの関係は、2000年にさかのぼる。上場前のインデックスが資金集めで民放各局を回った際、携帯電話向け情報配信が有望と判断し、いち早く出資に応じたのがフジテレビだった。関係者によると、この頃から「日枝会長は、IT業界の中でも常識的で優秀な落合会長に目をかけていた」という。

 フジテレビは、2000年に立ち上げた携帯電話向け公式サイトの運営もインデックスに委託している。ドラマやバラエティー番組の情報や着信メロディー、ニュースなどを有料で配信。大半が番組の2次利用だが、前年度の売上高は21億円に達した。

 さらにフジテレビは今年4月、インデックスと折半出資で新会社「マーキュロ」を設立した。テレビ番組を企画段階から共同で制作、テレビと携帯電話が融合した視聴者参加型の具体的なサービスを開発するのが目的だ。

 フジテレビにすれば、ライブドアが持ちかけてきた「ネットと放送の融合」は、既にインデックスと「着手済み」であり、目新しいものではなかった。資本のねじれ関係という弱みを握られたため、渋々ライブドアとの業務提携に応じたが、「本命はインデックス」という思いは変わっていないはずだ。

 フジテレビだけではない。2004年11月には、フジテレビを含む民放5社とインデックスが共同で「テモ」を設立。テレビ番組と携帯電話を連動させるサービスを模索してきた。

 そんな中、ライブドアによるニッポン放送株買収騒動をきっかけに民放各社がネットへの対応を急ぎ始め、つき合いのあるインデックスに資本提携話が続々と舞い込んだ。

 それにしても、民放各社が擦り寄るインデックスとは、いったいどんな会社なのか。

急拡大する「コンテンツ商社」

コンテンツの制作から流通まで確保 国内におけるインデックスの主な提携先 合併を発表したトミーの富山幹太郎社長(中)とタカラの佐藤慶太会長(右)。左はインデックス落合会長

 インデックスのルーツは、1998年に破綻した旅行代理店ジェットツアー系列の広告代理店だ。大手商社の日商岩井(現・双日)を37歳で退職した落合会長が97年に社長として乗り込み、起死回生の再建策として手がけたのが、ポケットベルやPHS、携帯電話向けのコンテンツ配信だった。その後、NTTドコモが始めた「iモード」の爆発的ブームに乗り、恋愛占いサービスのヒットで急成長する。

 それ以降、提携やM&A(企業の合併・買収)の相手はコンテンツの権利を保有している企業か、コンテンツの流通に関係してくる企業で一貫している。上の表を見ていただくと分かるように、提携先にはフジテレビなどのテレビ局だけでなく、電通や三菱商事などが並ぶ。子会社や関連会社、共同出資も含めると、コンテンツの制作から流通までの仕組みを押さえている。

 つまり、インデックスは「コンテンツ商社」である。落合会長は、「自社でできることは限られるので、成長に必要な企業を買収してきた」と言う。

 インデックスは今年5月、玩具大手のタカラとトミーの合併の実質的な仲介者として注目された。これに先立って、4月にはコナミが保有していたタカラ株を買収し、タカラの筆頭株主に納まっている。タカラとトミーが合併して2006年3月に誕生予定のタカラトミーでも、筆頭株主となる。

 タカラへの出資とトミーとの合併も、コンテンツ確保という流れで考えると分かりやすい。タカラやトミーが生み出すキャラクターを携帯電話向けの情報配信に利用するだけでなく、インデックス傘下のアニメ制作会社で映像化したり、出版社で絵本にしたりもできるからだ。落合会長は、「玩具を携帯電話と連携させるなど、IT化を進めることも可能だ」と説明する。

 2006年には、携帯電話向け地上デジタル放送が始まる。フジテレビの田辺肇デジタルコンテンツ局長は、「携帯電話は、テレビ局が持つ豊富なコンテンツを2次利用する有力な手段だ」と言う。落合会長も「テレビ局にとってネット経由の番組配信の重要度が増し、視聴者とのコミュニケーションも双方向化が進む。携帯電話の活用が新たな収益源になる」と見る。

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