• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

耐震偽装問題

官を待たず民間レベルの動き活発化

  • 上原 太郎

バックナンバー

2006年4月19日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 マンション・不動産業界に深い爪痕を残す耐震強度偽装問題。政府は3月31日、再発防止を目的に、建築確認の厳格化や強度偽装に懲役刑を科すことを柱とした建築基準法改正案など4法案を国会に提出した。5月の連休明けから本格審議に入る見通しだが、官の対応策を待たずに民間レベルでは様々な動きが活発化している。

 その代表例が、非破壊検査業界だ。

 非破壊検査とはその名の通り、コンクリートの壁や床などの内部構造を、壊したり削ったりせずに確かめる技術で、X線や電磁波、超音波が用いられる。人間の体内をX線、CT(コンピューター断層撮影装置)スキャン、超音波エコーで検査するの似ている。これまでは、トンネルや橋梁などの大型構造物に対する検査が大半だった。

画像1

検査データを3次元画像化した例。左右両画像とも建物の柱で、左は下部の鉄筋が曲がっているように、右は一部に空洞があるように見える。画像は実際の物件とは関係ない

“姉歯物件”で実証実験

 しかし昨年11月に耐震強度偽装問題が起こると、既存マンションの施工や構造に不安を抱いたマンション管理組合などからの問い合わせが、業界団体や事業者に殺到した。中には「今すぐ来て検査して」という切実な声もあったという。

 こうした動きを受けて、業界団体の日本非破壊検査工業会は3月6日、いわゆる“姉歯物件”の1つ、川崎市が使用禁止命令を出したグランドステージ川崎大師で、非破壊検査技術を民間のマンションに応用するための実証実験を行った。工業会の呼びかけに関東近辺から27社が集まり、非破壊検査業者側の高い関心も裏づけた。

 これまで民間マンションの非破壊検査の件数は、業界全体の年間検査数の7~8%程度で、それもリフォーム工事などのために配管の位置を確認する検査が主だった。今回の事件を受けて、設計図通り施工されているかや、手抜き工事が行われていないかなどの確認という新たな需要が生まれた。「今年度の民間マンションの検査は、昨年比2~3倍増にはなるのではないか」とある業者は指摘する。

 ただ、マンションの管理組合から実際に発注された件数は、まだ少ない。マンション住民の意思の統一が難しいのがネックになっているという。「安心して住みたい“定住派”は多くは検査を望むが、転売を視野に入れた“資産派”は、下手に検査で不備が発見されて資産価値が下がるのを恐れる」とある業者は話す。

コメント0

「時事深層」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

富士山を目標にする人はいつか富士山には登れるでしょうが、エベレストには登れない。

澤田 秀雄 エイチ・アイ・エス会長兼社長、ハウステンボス社長