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脱カリスマ、総仕上げへ

日本マクドナルド、“聖域”の加盟店を再編

2006年5月8日(月)

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店舗改装で集客力を高めたい原田社長は「加盟店も直営店と同じ戦略を取ってほしい」と語る

 4月24~25日、大阪と東京で日本マクドナルドホールディングスの加盟店オーナー約390人を集めた会議が開かれた。そこで原田泳幸・会長兼社長兼CEO(最高経営責任者)は壇上からオーナーに向かってこう問いかけた。

 「直営と加盟店の売上比率は7対3。今後、加盟店の割合を高めていきます。反対の方はいらっしゃいますか」

 売り上げが増えることに異論を挟むオーナーはいない。原田社長は全員の意思を確認したうえで、加盟店を再編する構想を告げた。実はこれ、カリスマ創業者である故藤田田氏による加盟店戦略からの決別にほかならない。

オーナーが成長できない!

 日本マクドナルドは1979年11月、経験を積んだ社員の独立を支援する社員フランチャイズ制度を発足、埼玉県東松山市に第1号店が誕生した。以来、現在に至るまで350人の社員がオーナーへと転身している。特に、94年から標準店を3分の1に小型化した「サテライト店」を本格的に展開、大量出店戦略を推し進めたことで、加盟店も大幅に増えた。


 社員フランチャイズ制度では、会社は店舗運営能力の高い人材だけに適用を認めている。それだけに加盟店といえども、接客などサービスレベルは直営店に劣らない。オーナーは社員時代よりも高給を得るチャンスが生まれる。本部にとってもオーナーにとってもメリットは大きい、はずだった。

 ところが、外食業界は過当競争に陥り、オーナーが1店舗の売り上げを伸ばし続けることはもはや難しい。豊富な資金力がないオーナーは、店舗数を増やすこともままならない。1オーナー当たり所有する店舗数は平均2.5店。日本マクドナルドは「温かみのある雰囲気」をテーマとした店鋪改装を進めているが、その費用の捻出に苦労するところも出てきている。

 業績を見ると2005年4月に始めた「100円マック、500円バリュー」で客足は伸びたものの、利益は大幅に悪化した。当時から原田社長は「まずは客数を増やし、その客数を維持しながら客単価を上げて企業を成長させる」と、戦略の狙いを説明していた。

 ここにきて、人気モデル「エビちゃん」こと蛯原友里の起用で高価格の「えびフィレオ」(270円)がヒットするなど、売り上げは回復基調にある。「2002年の59円バーガーのような、戦略なき価格改定をした当時と今は違う」と原田社長は強調する。

 とはいえ、薄利多売で規模による利益を追求するビジネスモデルは変わらないだけに、抱える店舗数の少ないオーナーが大きく収益を改善するのは難しく、改革の余地が残されていた。

 今回の再編構想では、地域ごとに加盟店を束ねてオーナーが受け持つ店舗数を増やし、規模のメリットを享受できる体制にする。「米国ではオーナーは数十店を運営する。日本が一気にそこまでいくとは思わないが、地域によっては直営店を加盟店に変更する作業も進めていく」(原田社長)。

 日本マクドナルドが打ち出した具体的な方針は3つある。

 第1に、オーナーを社員フランチャイズ制度に見られる「店長の延長」ととらえるのではなく、一経営者として扱うことにする。原田社長は「経営能力と財務能力、そして店舗運営能力」とオーナーに必要な資質を示す。

 そこには日本マクドナルド出身者が9割を占めるオーナーに対して経営者としての資質を問うことに加え、現在わずか1割しかいない法人が運営する加盟店を増やすことも目論んでいる。

 ある自動車ディーラーが運営する店舗では、自動車販売店への来店客が食事に寄るために業績が上がっている。これまでは加盟店の展開を社員フランチャイズ制度に頼っていたため、こうした相乗効果が見込める場所への出店が進まなかったことへの反省がある。

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「脱カリスマ、総仕上げへ」の著者

戸田 顕司

戸田 顕司(とだ・けんじ)

食ビジネス シニアリサーチャー

「日経パソコン」「日経ビジネス」の記者、「日経ビジネス」兼「日経ビジネスオンライン」「日経トップリーダー」の副編集長、「日経レストラン」編集長などを務め、2016年3月より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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