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日産自動車

中計達成へ、スズキとの提携拡大に走る

  • 宮東 治彦

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2006年6月12日(月)

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 満面の笑みを浮かべる日産自動車の志賀俊之・最高執行責任者(COO)に対し、もともと渋い表情であるスズキ(株価)の津田紘社長――。6月2日、東京都内のホテルで開かれた事業協力拡大の記者会見で、両首脳の表情は好対照だった。受け答えでも、両者の温度差は現れた。

 志賀COOが「協力拡大は私の方から声を掛けた」「今回、資本提携は一切考えていない」と気遣えば、津田社長は「資本提携ははっきり申し上げますが全く考えていない」「今後もGM(米ゼネラル・モーターズ)が提携の軸」と語った。スズキに最大限配慮する日産と、あくまで提携の1つと強調するスズキ。その違いは、時価総額で4倍強、売上高で3.5倍ある日産との差を忘れさせるかのようだった。

国内販売のテコ入れとインドへの足がかり

 確かに日産にとって、スズキとの提携拡大の意味は大きい。まず国内では年内にも、スズキから2車種目の軽自動車のOEM(相手ブランドによる生産)供給を受ける。現時点では、スズキの「アルト」が有力だ。国内新車販売台数で昨年10月以降、前年比2ケタ減が続く日産にとって、人気の軽の車種拡充は販売面のテコ入れが期待できる。

 2つ目は、進出をうかがっていたインドへの足がかりを得ること。インドではスズキが小型車の量産工場を建設中だが、ここに日産車の生産を委託する。時期や規模は未定だが、スズキのプラットホォーム(車台)をもとに、「Aセグメント」と呼ばれる排気量1000ccクラスの小型新型車の生産を委託する可能性が高い。インド市場で過半のシェアを占めるスズキの協力を得る効果は大きく、志賀COOも「(今回の提携は)限られた経営資源の中で、合理的、かつ的確に飛躍を遂げるソリューションの1つだ」と強調した。

 地理的拡大を遂げながら2004年度比80万台増の世界420万台販売と、3年間の投下資本利益率で平均20%以上、自動車業界トップ水準の売上高営業利益率――。2008年度までの中期経営計画「日産バリューアップ」でこんな目標を掲げる日産にとって、達成へ重要な提携相手というわけだ。

国内では深刻な販売不振に

 だが、日産がスズキへ熱烈なラブコールを送った背景には、販売面など足元の経営環境が予想以上に悪化していることもある。特に苦戦しているのが、国内販売だ。新車販売台数(登録車)は昨年10月から前年比10%以上のマイナスだが、特に今年4月以降は2カ月連続で20%以上の減少だった。スズキと三菱自動車からOEM供給を受ける軽自動車の販売増で登録車の減少を一部補っているが、「今の状況はフラストレーションがたまる」とカルロス・ゴーン社長も問題視する。スズキからの車種拡大で軽販売の増加と、国内販社対策の効果は期待できるが、OEMだけに収益面の貢献は小さい。

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