サッカー・ワールドカップ(W杯)ドイツ大会の開幕を前に、恒例ともいうべきチケット騒動が起きた。起点は都内の旅行代理店「マックス・エアサービス」。中国政府系企業に委託していた日本代表戦の観戦チケットが入手できなくなり、5月31日に観戦ツアーの中止を発表した。
日本戦、定価の10倍超も
日本代表が初出場を決めた1998年フランス大会から、日本のサポーターはチケット問題に振り回されてきた。フランス大会では、国際サッカー連盟(FIFA)が公認した代理店の一部が、割り当て以上のチケットを空売り。試合会場を目の前に、観戦できないサポーターが続出した。
日本と韓国で共同開催となった2002年。FIFAは代理店を1社に限定したが、今度はチケットがさばききれずスタジアムに空席が目立つ事態を招いてしまった。
そしてドイツ大会。FIFAは代理店経由のチケット販売を禁止し、インターネットで直接個人に販売する方針を打ち出した。割を食ったのが旅行代理店だ。自社で観戦チケットつきツアーを企画できなくなったからだ。
その意味で、観戦チケットを手配していたマックス・エアサービスは、FIFAの方針に反している。日本旅行業協会(JATA)も「会員企業にはFIFAのルールを順守するようお願いしている。今回のケースは例外」と強調する。
しかし、実態は異なる。業界最大手のJTBは、3月から4月にかけて観戦チケットの手配をこっそり行っていた。その証拠が左の「ご案内」。チケットを「信頼できる入場券エージェント」に手配しているためか、価格はかなり高い。サイドラインに沿った1等席の定価は100ユーロ(約1万4400円)。それが日本代表戦は約18万円と10倍以上で売られていた。観戦チケットの手配は同社でツアーを申し込むことが条件となっており、30万円以上の追加出費が必要となる。
JTBは「お客様の強い要望を受け、例外として応えざるを得なかった」と弁明する。大枚をはたいてでも日本代表を応援したいサポーターがよほど多いのだろう。国土交通省が調査した結果、約30社がチケット手配を行っていた。
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