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エーザイ

好調な業績に影を落とす“時限爆弾”

2006年6月21日(水)

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 医療用医薬品の公定価格である薬価の改定を毎年行う方向で政府・自民党が検討に入った──。

 こう報じられたのを受けて6月15日、製薬会社の株価が軒並み下落した。現在は2年に1回の頻度で改定が行われ、その都度、薬価が引き下げられている。今年4月の改定における引き下げ幅は平均6.7 %。改定が毎年行われるようになれば、製薬各社の国内売り上げの減少がさらに加速する。

 こうした観測から、武田薬品工業(株価)、第一三共(株価)、アステラス製薬(株価)の国内上位3社の株価さえも、前日に比べて3.5%前後下落した。そうした中、国内4位のエーザイ(株価)の株価は同1.7%の下落にとどまった。薬価引き下げの影響を受けない海外売り上げの比率が最も高いことが一因と見られる。

 2006年3月期のエーザイの海外売上高は3439億円。連結売上高6013億円の57.2%を占めた。その比率は武田の44.3.%、アステラスの45.3%、第一三共の33.2%を引き離す。

 エーザイの6月19日時点の連結予想PER(株価収益率)は21.8倍。武田の18.7倍を上回っている。株価に加えて業績も好調だ。2006年3月期の連結経常利益は1000億円と初めて大台に乗り、6期連続で過去最高を更新した。2007年3月期の連結売上高は前期比6%増の6400億円、経常利益は同4%増の1040億円を見込んでいる。

抜きん出た世界戦略

 こうした勢いは今年3月に発表した2012年3月期までの中期6カ年計画にも表れている。前回の中計は本来2007年3月期までの5カ年計画だったが、「2006年3月期にほぼ目標を達成した」(内藤晴夫社長)として1年前倒しで策定。そのために6カ年という変則の中計となった。

 最終年度の2012年3月期の目標として連結売上高1兆円、営業利益2000億円という積極果敢な目標を掲げている。営業利益は2006年3月期の957億円の約2倍に相当する。無謀な目標にも見えるが、大和総研企業調査第二部の宮内久美シニアアナリストは、「エーザイはこれまでも常にアグレッシブな目標を立て、それを達成してきた」と話す。

 野村証券金融経済研究所企業調査部の漆原良一主任研究員も、「我々の予想を覆して目標を達成し続けてきた点で、エーザイは証券アナリスト泣かせの会社。今回の中計の目標も結局は達成してしまうのではないか」と見る。

 もちろんエーザイは、積極的な目標を達成するためのシナリオをきちんと用意している。市場拡大の伸びが鈍化してきた米国のシェアは現状を維持しつつ、今後成長が見込まれるアジアや欧州での売り上げを2006年3月期の2~3倍に増やす筋書きだ。

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「エーザイ」の著者

中野目 純一

中野目 純一(なかのめ・じゅんいち)

日経ビジネス副編集長

2012年4月から日経ビジネス副編集長。マネジメント分野を担当し、国内外の経営者、クリステンセン、ポーター、プラハラードら経営学の泰斗のインタビューを多数手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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