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トヨタファイナンス、第1回「CS・カイゼン」発表会を開催(日経情報ストラテジー)

製造業でなくサービス業のカイゼンを全社87チームで競う

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2006年6月30日(金)

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トヨタファイナンス表彰式
トヨタファイナンスが6月15日に名古屋市内のホテルで開催した「第1回CS・カイゼン活動発表会」での表彰式の様子

 約180万枚とETCカードの発行枚数で業界トップのクレジットカード会社、トヨタファイナンス(東京・江東)は、トヨタ自動車に学んだ「カイゼン」活動の大規模な発表会を初めて開いた。2003年から本格的に取り組み出したカイゼン活動にさらに弾みをつけ、急拡大している組織に一体感を醸成するのが狙いだ。

 「CS(顧客満足度)・カイゼン活動発表会」と名づけたこの会合は、100人以上を集めて6月15日に名古屋市内のホテルで開催。87チームによる予選を勝ち抜いた9チームが出場し、2005年度に取り組んだ活動内容を発表した。発表会には、稲垣嘉男社長など計14人の執行役員と監査役、親会社のトヨタファイナンシャルサービス(TFS)の尾崎英外社長らも出席した。

 9チームのうち、5チームが金賞、4チームが銀賞を獲得。金賞を受賞したチームのうちいくつかは、秋から冬にTFSが開催する世界大会「Global Kaizen Award」に出場させる。同大会では、優れたカイゼン活動を実施したチームが国内外のTFSグループ各社から集う。

組織が急拡大し、カイゼン文化の定着が必須に

 トヨタ自動車グループの金融事業を統括するTFS傘下の中核事業会社、トヨタファイナンスは設立が1988年11月と歴史が浅い。外部から見れば営業収益が1100億円を超す大企業だが、数年前までトヨタ自動車独自の考え方・やり方に基づく改善活動――いわゆる「カイゼン」は定着していなかった。

 転機は2001年4月に訪れた。「TS CUBIC CARD」という愛称で知られるクレジットカード事業への参入だ。当時の中核事業は自動車・住宅ローンや機器リース。カード事業参入によって、顧客からの問い合わせも業務量もケタ違いに増えたため、300〜400社からの中途採用によって社員数を一気に5倍の1000人以上に拡大せざるを得なくなった(2006年2月末時点で1436人)。その結果、柱となる企業文化の確立と業務の効率化が緊急命題となった。そこで、「カイゼン」に取り組んだのである。

 「大量の中途採用でいろいろな価値観を持った社員が混在し、会社に色がない状態になった。ところが、外部からはトヨタ自動車と重ねられ、しっかりした社風がある、きちんと改善活動をしている、と思われていた。だから、カイゼンを積極的に定着させる必要が出てきたのです」

 自らも中途入社である事務企画部の中村裕成部長は、トヨタファイナンスが2003年に順次導入した3つのカイゼン施策の狙いをこう説明する。施策は「創意くふう提案制度」「カイゼン支援活動」「CHANGEプロジェクト」。2005年にカイゼン支援活動とCHANGEプロジェクトを統合し、「CS・カイゼン活動」と名づけた。事務企画部は、CS・カイゼン活動の事務局という位置づけだ。

本社・支社の各部署単位で現場チームをつくる

 トヨタファイナンスの社員は、創意くふう提案制度とCS・カイゼン活動の2つの施策を愚直にやり続けた。おかげで、いまや実務上の成果は枚挙にいとまがない状態だ。初年度は1164件だった日常の細かな作業に関する創意工夫の提案が、2005年度は1833件まで増えた。「ホワイトボードの書き方はこうすると分かりやすい」「プロジェクターの配線はこうすればつなぎ直しやすい」など、身の回りのちょっとした工夫を思いついた社員が個人やチームで提案する。

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著者プロフィール

杉山 泰一(すぎやま・やすかず)

1994年日経BP社入社。「日経コミュニケーション」で通信分野の国内外の取材を担当した後、2004年4月から「日経情報ストラテジー」に所属。経営管理や業務改善、社内の士気向上など、企業を強くするためのノウハウや事例の取材を担当する。99年から2000年にかけて、米国カリフォルニア州立大学大学院にてマスコミュニケーションを専攻。2009年11月から日経BP社電子新聞開発部次長。

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