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ゴーン社長が狙う世界制覇

GMとの“世紀の提携”に見る勝算

  • 伊藤 暢人,宮東 治彦,山川 龍雄

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2006年7月24日(月)

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世界の注目を集める中、ルノー・日産とGMの提携交渉が始まった。再建請負人 ゴーン社長は“傾く世界最大手”を相手に何を演じるのか。1999年以来、その手腕を見続けてきた本誌がゴーン流を分析した。
(伊藤 暢人、宮東 治彦、ニューヨーク支局 山川 龍雄)

カルロス・ゴーン社長
日産自動車で積んだ自信が、GM再建という大いなる挑戦にゴーン社長を駆り立てるのだろうか

 7月14日、米ミシガン州のファーミントンヒルズにある日産自動車の北米テクニカルセンターに、1台のクルマが入った。デトロイト市近郊のこの施設で、開発中の車両や新技術についての社内評価会に出る予定のカルロス・ゴーン社長は、詰めかけた報道陣と10分ほどの立ち話に応じると足早に去った。その後、追跡する報道陣をまき、この日の夕方に予定されていた会談場所へと姿をくらました。

 会談相手は米ゼネラル・モーターズ(GM)のリック・ワゴナー会長兼CEO(最高経営責任者)。2週間前にGMの大株主、カーク・カーコリアン氏らが投じた書簡により火がついたGMと日産、仏ルノーの3社提携の交渉が幕を開けた。

 かつて、ゴーン社長は日産再建に当たりまとめた著書『ルネッサンス』で、初めて日産本社にCOO(最高執行責任者)として赴任した1999年6月の印象をこう記している。

 「いままでやってきたことはすべて、まさにこの瞬間のための修業だったのだ

 仏タイヤ大手ミシュランのブラジル事業再建、ルノーのベルギー工場閉鎖などで実績を積んだゴーン社長は、規模は小さいものの、異文化対応、組織再編、リストラ、従業員の意識改革を経験済みだった。それを日産という舞台で再度演じることになったわけだ。同書では「デジャブ(既視感)」のようだったと回顧している。

日産での自信を胸に大舞台へ

 今回、実現すれば年産1500万台超という巨大連合が誕生する3社による“世紀の提携”交渉は、株式市場や地元の関係者はもちろん、世界の企業人の目下最大の関心事とも言える。こうした中、再建請負人として世界に名を馳せたゴーン社長は積極的に交渉に臨んでいる。そこには、GMという世界最大の自動車会社で、日産などで培った経験を生かせば十分に再建の勝算があるという自信が見え隠れする。

 例えば、テクニカルセンターでの即席会見を含めて、ゴーン社長の情報管理は絶妙だった。米国の象徴と言える企業に日仏連合が乗り込むとなれば、市民や顧客、取引先などから抵抗を受けかねない。全米自動車労働組合(UAW)も反発を強めている。

 この逆風を抑えるために、米CNNやCNBCなどの全国放送から地方紙にまでゴーン社長が自ら登場。「この提携の効果は大きい」とまくし立てた。

 戦略的な情報管理は、日産再建の第一歩でもあった。COO就任から約1カ月後の99年7月29日、野球のルールもよく知らなかったゴーン氏が東京ドームに現れた。

 都市対抗野球に出場した日産を応援すると、観客席を埋めた社員に対し「今日は皆さんと一緒に応援できて幸せでした」と日本語で挨拶した。日本語が話せなかったゴーン氏は、一緒にいたスタッフにローマ字でこの挨拶を急いで書かせ、読み上げた。

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