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コマツ

「ダントツ商品」で目指す悲願の世界一

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2006年7月25日(火)

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 建設機械大手・コマツの創業の地、石川県小松市。北陸の空の玄関口の1つである小松空港の近くに、コマツの主力拠点・粟津工場がある。この粟津工場で7月初旬、同社は建機の一種であるホイールローダーの新製品発表会を開いた。

 コマツは粟津工場の隣接地に、敷地面積が東京ドーム1.5個分以上という広大な試験場を新設したばかり。この試験場に同社は新型ホイールローダーを持ち込み、砂利をバケットですくい上げてダンプカーの荷台に積み込むデモンストレーションを披露した。

 高い作業効率と静粛性をアピールして見せた坂根正弘社長は、「ホイールローダー市場におけるコマツの世界シェアは16%だが、2007年までに19%に増やす」とする。この新型ホイールローダーは、コマツが「ダントツ商品」の旗印を掲げた戦略商品。大幅な燃費の改善と作業効率の向上、そして従来機の半分という低騒音が特徴だ。

 コマツは2003年から、性能面で他社製品を大きく引き離す製品作りを戦略的に進めてきた。中でも低燃費、高い安全性、静粛性、IT(情報技術)の4項目に絞り、10%以上の原価低減をするという目標も設けた。

 4つの重点項目で満足いく成果を出し、顧客から高く評価された製品を、コマツは「ダントツ商品」と認定している。2003年7月から現在までに発売したダントツ商品とその候補は、油圧ショベルや産業用大型プレス機など40品目を超える。

 ダントツ商品の製品化のため、コマツは製品開発プロセスを抜本的に見直した。従来は企画、設計、生産といった役割を各部署が分担してリレー方式で進めていた。それを、開発の初期段階から協力企業も含めて関連部門が参加する部門横断的なコンカレント方式に変更した。

「一点豪華主義」で利益率とシェアの両取り

 コマツの2006年3月期の売上高は約1兆7020億円で、営業利益は約1764億円となり売上高営業利益率は10.4%に達した。ここ数年は建設機械の需要が世界的に好調で、コマツの業績は3期連続で最高益を更新している。中国や東南アジアで都市開発が進み、世界各地で資源開発が活発になったことなど、市場環境が好転していることが追い風になっている。

 こうした外部要因に加えて、特徴を打ち出す項目を絞ったいわば一点豪華主義のダントツ商品を揃えてきたことがコマツの収益性を押し上げる。ダントツ商品は、他社よりも優れた性能であることをアピールしやすい。高性能と引き替えに販売価格を従来機より10%ほど高くするので、利益率の改善も見込める。

 売り上げに占めるダントツ商品の比率は、2005年度の段階で約10%。それを今期は約30%に引き上げ、2008年度には50%以上にする計画だ。坂根社長は「利益への貢献は少なくとも150億円、売上高営業利益率を1%ほど引き上げる効果を見込む」と話す。今期は製造原価の改善が進んだこともあり、11.5%の売上高営業利益率を見込む。

2000年初頭までは不振に苦しむ

 今でこそ我が世の春を謳歌しているコマツだが、1990年代後半には業績不振に苦しんでいた。当時のコマツは売り上げの大半が国内市場に依存していたが、公共事業が減ったことで国内の建機市場が低迷。工場の閉鎖などを進めて生産能力を減らし、余剰人員を使って多角化を進めた。半導体材料や電子部品などの事業を展開したものの、1999年3月期と2002年3月期には連結業績が赤字に転落した。

 2001年に就任した坂根社長は、「このままでは本業の建機が沈没してしまう」との危機感を抱いて経営改革に取り組んだ。関連会社を100社以上も減らし、約500億円の固定費を削減。多角化で増えた非中核事業は、事業売却や他社との提携を模索した。

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日経ビジネス編集部が、NBonline(日経ビジネス オンライン)上で定点観測していく100社のこと。100社は東京証券取引所第1部に上場する企業のうち、CSR(企業の社会的責任)と成長性を中心に日経ビジネス編集部が独自に選定した。このコラムでは、100社の動向や経営戦略を解説していく。NB100およびNB100株価インデックスについては、こちらのページを参照いただきたい。

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