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膨らむ企業の政治献金に見る米国の不穏

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2006年7月31日(月)

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 ロッキード事件で田中角栄元首相が逮捕されて30年が経った。高度経済成長を演出した男は、政官癒着の反動の波に飲まれ、司直の手に落ちた。その後、寂しい晩年を送り、息を引き取ることになる。

   好景気の裏では、企業に溢れたカネが政治に流れやすくなる。そして、時には政財界を揺るがす問題に発展する。リクルート事件や東京佐川急便事件も、バブル景気がもたらした出来事だった。

   そして今、好調な経済状況が続く米国で、企業社会に不気味な動きが広まっている。

   中間選挙を11月に控え、米企業による政治献金の総額が5月末の時点で8000万ドル(92億円)を超えた。米連邦選挙委員会(FEC)によれば、最終的には、前回の中間選挙時の9100万ドル(105億円)を大きく上回る、1億2000万ドル(138億円)に達する見通しだ。

 政治献金を実施した米企業の数は、ここ10年間、およそ1600社で横ばいとなっている。つまり、1社あたりの献金額が増加しているわけだ。一方、日本では、約1600の会員企業・団体を抱える日本経済団体連合会の過去2年間の献金額が約47億円。企業数は同じでも、献金額では米企業がおよそ2.5倍と水をあける。

不発に終わったエンロンの教訓

 米国でも、献金に対する抑止力が働いたことがあった。

 2001年のエンロン事件を機に米国内では不透明な政治献金の流れを取り締まる機運が高まった。政財界の持ちつ持たれつの構図が、エンロンの暴走を許す一因になったとの反省がそこにはあった。

 2002年に選挙資金改革法案が連邦議会で可決され、連邦最高裁も議会の動きに同調、ブッシュ大統領も企業献金の規制に賛同した。使途不明になりやすい一部の献金手法が禁止され、膨らむ一方の企業による政治献金が抑制されると期待された。

 しかし、現実には「エンロン事件も2002年の法案も、政治献金を抑制できなかった」とFECのロバート・ビアサック報道官は言う。

投資家も認める経済合理性

 その背景には、政治献金には経済合理性があるという経済界の考えがある。献金を使った政治への介入は企業利益を追い求めれば当然の行為であり、株主の利益にも結びつくとの主張だ。米企業のホームページには「我が社の価値観と目標を共にする政治家を支援する」(ゼネラル・エレクトリック)といったうたい文句が並び、政治献金の必要性を説いている。

 米国の株主総会では、政治献金の使途を株主が厳しく追究する場面も見られるが、それは全体から見れば一部の声でしかない。大半の株主は、企業の政治献金を容認している。機関投資家など株主に強い影響力を持つ議決権助言会社、インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)のジム・トレスキー上級アナリストは「多くの企業が規制の枠組みの中で活動している以上、政治に自らの意向を伝える術を持たないと、競争上不利になる」と指摘する。

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