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業種分析――銀行

立ちはだかる4月高値の壁
日銀ゼロ金利解除も、銀行セクターへの熱狂冷め

  • 中野 貴司

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2006年8月22日(火)

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 日銀がゼロ金利政策の解除に踏み切った7月14日以降も、大手銀行グループの株価が伸び悩んでいる。銀行経営にとって追い風となる金利引き上げもプラスにならない背景には、昨年度から今年度初めにかけて高まった銀行セクターに対する内外投資家の期待が薄れたことがある。

 昨年夏、欧米の機関投資家巡りをしたUBS証券の田村晋一アナリストは、初めて見る顔が多いのに驚いた。顔なじみの日本株担当のファンドマネジャーだけでなく、世界市場全体を投資対象とするグローバル運用の専門家が、日本の銀行株に熱視線を送っていたのだ。

 「日本の景気は回復し、地価は上昇、銀行の貸し出しも底打ちしている。金利はこれから上がっていくし、日本の銀行株は買いでしょう」

 欧米の投資家は、地価上昇で銀行株が値上がりした過去の英国やオーストラリアの例などを持ち出し、口々にそう主張した。田村アナリストが株価にマイナスの要因を挙げても無駄だった。誰も聞く耳を持たなかったのだ。

 海外投資家が邦銀株へ熱い視線を注いだ2005年度、大手銀行株は実際、大幅な上昇を記録した。3大メガバンクの株価は軒並み2倍程度値上がりし、1万2000円弱から1万7000円にまで上昇した日経平均株価の上昇ペースをも上回った。

 その勢いは今期も、続くかに見えた。3月に、日銀が量的緩和政策を解除し、金利上昇シナリオの実現性が高まったからだ。大手銀行株の多くは4月に入り、年初来の高値を更新した。

 しかし、日経平均株価が伸び悩むのと軌を一にするように、銀行株は失速。ゼロ金利政策の解除後も、4月につけた高値を多くの銀行が超えられないでいる。

 実は、大手銀行株価は4月に高値をつけた時点で、「0.50%程度の利上げを織り込んだ水準にまで高まっていた」(外資系証券アナリスト)。そのため、日銀がたとえ、年内に再利上げに踏み切っても、銀行株が大きく反転する可能性は高くない。さらに、もともと銀行株は保有株式の含み損益に連動して上下する要素も強く、国内株式市場低迷のあおりを受けやすい性質を持つ。世界的な金融引き締めの影響で、今年後半も株式市場に勢いが見られなければ、銀行株にとって、4月高値という壁が大きく立ちはだかることになろう。

 目下、業界全体では調整局面に入っている銀行株にとって、材料となりそうなのは、個別銀行ごとの経営戦略の違いだ。とりわけ大きな判断基準となりそうなのが、資本政策だ。


※本記事は日経ビジネス臨時増刊号「V字銘柄で勝つ投資術」(2006年6月12日発行)に掲載した記事を基に編集しています。


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