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官の無駄にメスを入れ続ける

小泉改革の総仕上げを担う 中川秀直・自民党政調会長に聞く

  • 中野 貴司

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2006年8月21日(月)

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 9月、5年半にわたった小泉純一郎政権が終わる。足元の景気は堅調だが、国内人口は減少に転じ、新興国の追い上げで、国としての競争力は予断を許さない。

 日本経済が今後、高い成長率を達成していくには何が必要か――。政治、経済界の有力者3人にポスト小泉時代の政策課題を聞いた。まずは小泉首相が構造改革を進めるうえでの切り込み隊長を務め、9月以降も党3役などへの就任が有力視される自民党の中川秀直政務調査会長(経済界の2人の談話は3ページに掲載)。

民主党は改革競争から脱落
公務員の人件費抑制急ぐ
「日中は兄弟」は誤解

画像1

中川 秀直(なかがわ・ひでなお)氏
1944年2月生まれ。66年慶応義塾大学法学部卒業。76年初当選。森喜朗内閣で官房長官、小泉純一郎政権下で自民党国会対策委員長、政務調査会長を務める。

  小泉政権の5年半、金融システムの安定化や郵政・道路公団の民営化など経済にプラスの点があった半面、日中関係はかつてなくぎくしゃくしました。どう総括しますか。

  一言で言えば、小泉改革は既得権の打破でした。失われた10年の閉塞感から脱却するため、既得権者だけが得するというのではなく、すべての人にチャンスを与える。それが改革の理念だったと思います。

 官から民、依存から自立、中央から地方へという流れの下、成長国家、分権国家を目指していこうと。独裁的との批判も受けましたが、民意の支持があったうえでのトップダウンでした。政府や中央への依存から自立への、ある種の意識革命だったとも言えます。

  政府・与党は6月、今後5年間で11兆4000億~14兆3000億円の歳出を削減する改革案をまとめました。実行できますか。

  昨年の総選挙で自民党は、小さな政府を作ると約束しました。派閥を超えて出した結論が今回の歳出・歳入一体改革です。行政の非効率をなくすという点では、霞が関はシンクタンクにならない。また、成長路線を打ち出すうえで、内閣府のモデルは古くて使えなかった。そこで官に頼らず、文章も全部党で書き、シミュレーションも全部党でやったわけです。

 財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の試算で22%の消費税率という数字も出る中で、当初はどのような結果になるか予想がつかなかった。しかし、数字を積み上げた結果、アレシナ(米ハーバード大学)教授らの言う先進国の財政再建の「黄金比(歳出削減と増税の比率が7対3程度の場合、成功するという比率)」になった。歳出削減が上限の14兆3000億円の場合、歳出削減の比率はさらに高まる。この案なら必ず成功すると考えています。

  小泉後に官僚が復権し、既得権益の抵抗を抑えて改革を実行するのが難しくなるとの見方も強くあります。

  (7月に)「骨太方針2006」をまとめ、閣議決定までしているわけで、これを貫くことに尽きます。政府と与党が一体になって承認したのだから、これほど権威の高いものはない。もし閣議決定を守らない役人がいても、辞めてもらえばいいだけの話です。

  歳出を最大限削減する前提に立つとしても、今後は消費税の引き上げを含め、歳入を増やす方策を本格的に議論する必要がありますね。

  今出ている議論は、今後5年間で歳出カットしたうえで、さらに5年後の状況を見て消費税を10%に引き上げる必要があるというものです。とはいえ10年後のことなど、そんなに簡単に見通せるものでしょうか。

 それよりも、この5年間の歳出削減にしっかり取り組むことが大事です。我々には、継続案件が2つある。1つは公務員の人件費問題。やはり民間並みの人件費抑制をしていかないと、政府の歳出削減は進まない。公務員制度そのものを検討対象とし、5年間でどこまで配置転換や民間に移籍できるのか、可能性を詰めていく必要があります。

 もう1つは地方分権です。今でも、(国と地方間などで)二重行政となっている部分が多くある。(国と地方の関係を定めた法令を一括して見直す)「新地方分権一括法」制定の動きも見ながら環境を見直していく。成長戦略によって発展の軌道を作り、非効率の問題にも切り込む。そのうえに歳入増の議論があるわけです。

  本誌が実施したアンケートでは、経済界は法人税のさらなる引き下げを求めています。

  税制改革は今後の経済のあり方など、まさに国の形に関わる問題です。財政再建の観点から論じるだけでなく、生産手段の新陳代謝を加速し、成長戦略に結びつける必要があります。

 法人課税については、主要先進国や東南アジア諸国連合(ASEAN)などアジア諸国との比較を自民党税制調査会で検討することになっています。我々は高い成長率を実現することで、歳出・歳入改革による国民負担を最小限にとどめたい。税についても、国際競争力の強化という観点から議論すべきで、歳入が足らないから消費税を上げるというのは拙速すぎると思う。

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