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「検索」が拓くケータイ情報鎖国

ヤフー、グーグルが本格参入、物販にも新商機

2006年8月29日(火)

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 これまで限定的な使い方しかできなかった携帯電話によるインターネット利用が、自由で使いやすい仕組みに大きく変わろうとしている。

 そのきっかけは、「検索」機能。携帯電話各社が相次いで強化する検索サービスにある。「ヤフー」や「グーグル」などパソコンでは当たり前の検索サービスが携帯電話に広がり、ケータイを使った事業がさらに拡大しそうだ。

ケータイに「検索窓」

画像2

検索窓をポータルサイトに設置して検索機能強化を図る携帯電話各社(左からNTTドコモ、KDDI、ボーダフォンの携帯電話向けポータルサイト)

 いち早く検索サービスを強化したのはKDDI。検索大手の米グーグルと提携、7月20日からネットへの入り口となるポータル(玄関)サイト最上部に携帯電話向け検索サービス「Googleモバイル」の検索窓を設置した(写真右)。任意の単語を入力すれば、携帯向けとパソコン向けにある膨大な数のサイトへアクセスできる。

 ソフトバンク傘下のボーダフォンも、10月1日に社名をソフトバンクモバイルへと変更するのを機に、携帯ネットのポータルサイトを一新する。

 ヤフーと提携して新たなポータルサイトからGoogle同様、多数のサイトを検索できるほか、オークションや掲示板など約50のサービスが利用できるようになる。これに先立ち、7月4日にはポータルサイトの最上段にヤフーの携帯向けサイトへのリンクを設置した。



 最大手のNTTドコモも、グーグルをはじめ、「ケータイlivedoor」を運営するライブドアなど携帯向け検索サービスを提供する10社と提携。10月中にiモードのポータルサイトから利用可能にする。

 最近になって3社とも相次いで検索サービスの強化を急いでいるが、実は携帯向けの検索サービス自体は以前から存在していた。ただし、多くは直接サイトのアドレスを入力する手間がかかり、利用者は限定的だった。

 ところが今後は、各社とも携帯電話のポータルサイトに検索窓を用意するため、利用への“敷居”は格段に下がり、携帯からのネット利用はさらに加速すると見られている。ケータイ向けビジネスを手がける企業にとって、この意味は非常に大きい。

 というのも、携帯各社はこれまで、ポータルサイト、サービス、料金決済を自社内だけで完結させる「垂直統合モデル」で、利用者を自社のサービス枠に閉じこめていたからだ。

 携帯各社はポータルサイトを自社の管理下に置き、そこに置くサービスは個別に契約したコンテンツ事業者による、いわゆる「公式サイト」に限定。コンテンツ利用が有料の場合は、携帯会社が決済を代行し、手数料として9~16%を得ている。

 公式サイトは、他社の携帯電話からアクセスすることはおろか、パソコンなど通常のインターネット経由でアクセスすることすらできない。つまり携帯電話各社はコンテンツ事業者を囲い込んだ上で、利用者を自社内だけで回遊させ、有料サービスを使えば使うほど手数料収入が増えるという閉鎖的なビジネスモデルを築いてきたのだ。

 無論、携帯各社との契約がなくとも、携帯向けのサイトを“勝手”にインターネット上に作ることは可能。ただし、携帯電話会社からは「一般サイト」として区別され、携帯電話会社のポータルサイトからたどることはできず、直接アドレスを入力する手間がかかる。このため、公式サイトほどのアクセスを期待することは到底できなかった。

 ところが今回、携帯各社がこれらの一般サイトも含めた検索サービスを採用したことで、インターネット上に無数に点在する一般サイトへの“導線”が生まれた。これにより、これまで携帯ネットの世界に囲い込まれていた利用者は、オープンなインターネットの世界に開放されるのだ。

 公式サイト中心の世界を築き上げてきた携帯電話各社が自ら一般サイトへの導線を作るのはなぜか。最大の理由は、ネットの利用方法の変化にある。

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「「検索」が拓くケータイ情報鎖国」の著者

井上理

井上理(いのうえ・おさむ)

日経ビジネス記者

1999年慶応義塾大学総合政策学部卒業、日経BPに入社。以来、ネット革命などIT業界やゲーム業界の動向を中心に取材。日本経済新聞への出向を経て2014年4月より日経ビジネスの電機・ITグループ

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

蛯谷敏

蛯谷敏(えびたに・さとし)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション編集を経て、2006年から日経ビジネス記者。2012年9月から2014年3月まで日経ビジネスDigital編集長。2014年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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