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地方の活性化で経済成長を

自民党総裁選候補、麻生太郎外務大臣に聞く

  • 聞き手 編集委員 大西 康之

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2006年9月13日(水)

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 9月8日に告示された自民党総裁選に立候補した麻生太郎外務大臣。安倍晋三・内閣官房長官の優位が伝えられる中、経済通を売り物に存在感をアピールしている。麻生氏は本誌とのインタビューに応じ、経済成長に軸足を置いた政策で経営者の投資意欲を回復させ、公共投資を効果的に使って地方経済を活性化する持論を大胆に展開した。

麻生  太郎氏
麻生 太郎(あそう・たろう)氏
1940年9月生まれ。63年学習院大学政経学部卒業。73年麻生セメント社長、79年初当選。小泉純一郎政権下で政務調査会長、総務大臣、外務大臣を務める。

  麻生さんは総裁選候補者の中で、唯一、会社経営の経験をお持ちですが、日本を株式会社に見立てた場合、現状をどう分析しますか。

  今の日本は、経済成長という言葉を忘れてしまっている。1995年頃から企業は売り上げを増やすより借金返済を優先し、金利ゼロでも設備投資のためのお金を銀行から借りようとはしなかった。ここへきて借金を返し終わった企業がようやく設備投資を始めましたが、銀行の貸し出しは増えていない。何が起きているかというと、企業はキャッシュフローの範囲内で投資をしているんですね。つまり経営者のマインドはまだ冷えている。

 自分が企業家だったから分かるのですが、経営者というのは先行きに確信が持てないと投資意欲がわいてこない。2~3%の名目成長が2~3年続けば、もう大丈夫だと思って、銀行からカネを借りて投資する気になるんです。かれこれ10年、まともに設備投資をしていないんだから、NC(数値制御)マシンだって時代遅れになっている。本当はやることはあるのです。

  消費税などの増税より、経済成長を軌道に乗せる政策的な支援が必要という考え方ですね。しかし、政府・与党は6月に、今後5年間で最大14兆3000億円の歳出を削減する改革案をまとめました。

増税より歳出カットを

  それはある程度、必要なんですよ。財政再建の旗を降ろすと、緊張感を失ってしまう。八十数兆円の支出の中には無駄がたくさんある。無駄な歳出のカットは断固やるべきだが、それと財政再建原理主義とは違う。ちょっと景気が上向くとすぐ増税だと言う。ああいう人たちは、多分経営者としては駄目な人ですよ。まずは税収が伸びる方向で考えないと。

  都市部の大企業は成長軌道を取り戻しつつありますが、公共事業の削減で地方の景気回復は遅れています。

  かつて14兆円あった公共事業が今や7兆3000億円。公共事業というと、熊しかいないところに道路を造るみたいな、悪のイメージがすっかり定着してしまった。

 しかし、昼間に都内で空を見上げてご覧なさい。電柱と電線だらけで、本当に汚いですよ。電柱を地下に埋設すれば世界一の街になるのに。そうすれば観光客だって増えるし、景観は国の資産になるんですよ。ところが東京電力は経済産業省の管轄で、NTTは総務省、みたいな役所のセクショナリズムで事が進まない。開かずの踏み切りだってなくした方がいいでしょう。

 こういうのは国土交通大臣や総務大臣が言っても駄目で総理大臣が言うしかない。国民や役人の意識を変える必要がある。公共事業への依存度が高かった北海道、東北、四国、九州の南の方は、大変ですよ。公共事業以外で飯が食える方法を考えなきゃいかん。

  地方経済の活性化は田中角栄元首相の列島改造論など、様々な試みがありましたが、なかなか実現しない。

  富山県に自動車のF1で使う鍛造マグネシウムのホイールを作る会社がある。地方には、あっと驚く優良企業がある。シーズ(種)はあるんですよ。それをクラスター(固まり)にするには、税制やその他の制度で政府が支援をして、そこにお金が流れるようにしなくちゃいかん。

 地方の商店街が寂れているというが、そもそも商店のオジサンは郊外に立派な家を建てて、自分は店に住んでいない。だったら店の空中権を県や市が買い取って、商店の上に老人向けのマンションを造ればいい。商店街にオートマチックに人通りができますよ。お年寄りは車の運転が危ないから、エレベーターで降りていって買い物ができたら便利でしょ。衰退する筑豊炭坑を抱えて苦しんでいた福岡県が今や愛知に次ぐ全国2位の自動車生産県になった例もある。ちゃんと発想を持てば、やり方はあるんです。

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