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布陣は分業、長期政権なるか

安倍新政権、「経済は側近議員、教育・憲法は自ら」

  • 編集委員 田村 賢司

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2006年9月25日(月)

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 戦後最長、7年8カ月の長期政権を保った佐藤栄作には、側近や学者を柱にした政策ブレーングループ「Sオペレーション」があった。

 官僚嫌いの三木武夫は学者を重用し、衆参同日選挙の渦中に非業の死を遂げた大平正芳は学者・有識者を中核とした9つの政策研究グループを立ち上げていた。

 中曽根康弘は前日銀総裁の前川春雄を使い、日本経済を内需主導の成長に向かわせるきっかけを作り、竹下登、小渕恵三らは官僚を抱えながら大平の手法を踏襲した…。

 歴代内閣にとって「ブレーン」と「側近」は政権を支える2本柱であり、時には小泉純一郎の下での竹中平蔵のように政権そのもののような存在だったと言えるだろう。そして、その多くは首相に連なる人脈の中から選ばれ、その時々、権力の担ぎ手、あるいは振付師ともなった。

 間もなく始まる安倍晋三の政権とはいったい何なのか。ブレーンや側近、指南役に擬せられる人々の姿から、その性格が浮き彫りになってくる――。

「増税より成長」の振り付け

 「やはり、中川秀直か」。安倍が自民党総裁選への出馬を正式に表明した9月1日。同時に発表した政権構想を見た永田町の議員と永田町ウオッチャーの一部からこんな声が漏れた。

 自民党政調会長で、小泉の経済政策の仕切り役としての立場を次第に強めていた中川が、安倍の政策でも大きな役割を演じているというのである。

 この日発表された安倍の経済政策のポイントは「オープン」と「イノベーション」。オープンは「ヒト・モノ・カネを世界から集積」し、「アジアの成長を取り込む」であり、(1)FTA(自由貿易協定)などの拡大を通じ、アジアなどからの農産物輸入を増やす一方、関税引き下げを促し貿易を振興(2)外国からの直接投資拡大(3)金融市場強化――が柱となる。狙いはアジアの成長力をテコに、少子高齢化が進んでも日本経済が拡大する構造を作ることにある。

 もう1つの「イノベーション」はIT(情報技術)の戦略的活用と研究開発の支援、農林水産業、建設業の革新、中小企業の活性化など、技術革新で幅広い産業の生産性向上を図るというものだ。

 一方で安倍は「消費税アップはだいたい避けられないのではないか」としつつ、徹底した歳出削減と成長により、それを最小限にとどめるとも話している。一言で言えば、「増税より成長」が重点という積極経済政策を振り付けたのが中川と見られるというのである。

 それを裏づける傍証がある。6月26日の経済財政諮問会議でまとめられた「経済成長戦略大綱」。実は、安倍の経済政策のかなりの部分がこれに重なっている。官房長官として閣内にいる以上、内閣が決めた経済政策に乗るのは当然にも見えるが、「増税を抑えた成長路線」は年金や保険など膨らむ社会保障費用と財政再建という難題を成長で解決しようという強気策である。

 総裁選の対立候補だった財務大臣、谷垣禎一が増税中心の財政再建を通じ自由度を増して社会保障政策を推し進める「増税型経済政策」を提唱するのと対照的で、景気が回復軌道にある今をとらえ、あえて明確な違いを見せた節もある。

 うがった見方をする向きは、成長戦略大綱の原案をまとめた経済産業省が主導権をかけ、財務省に対し攻勢に転じたと分析する。

 大綱自体は経済産業大臣の二階俊博が取り仕切ってまとめたものだが、その二階を安倍陣営に引き込んだのは、政調会が中心になって経済政策を作る姿を模索する中川だったとの見方も永田町では少なくない。

 そこにうかがえるのは、安倍の経済政策の中核に座るのは側近議員や指南役という構図である。

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