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いざなぎ超える好景気って本当?

気の早い祝宴に広がるシラケムード、「命名の儀」は終焉の儀式

  • 藻谷 俊介

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2006年10月17日(火)

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 10月の月例経済報告で、景気の基調判断が維持されたことで、今回の好景気が、57カ月続いた「いざなぎ景気」(1965~1970年)と期間において並んだことがニュースになった。2002年2月から2006年10月で、なるほど57カ月である。

 しかし10月の月例経済報告は、8月までの各種経済統計で作成されるものである。まだ9月、10月分の統計データは出ていない。10月までおそらく良いだろうと仮定して、いざなぎ景気に並んだと報道させることは、いささか問題であると言わざるを得ない。

「逃げ道」もしっかりと用意されていた

 景気の山谷の判断には、内閣府の景気動向指数のうち、一致DI(Diffusion Index)が使われる。一致DIは、鉱工業生産、有効求人倍率など11の経済指標で構成されており、3カ月前に比べて半数以上の指標が良くなっていれば、景気は拡大していると考える。確かに、比較対象である7月の数値は軒並み低かったため、10月単月の判断は拡大を示す(半数を超える)と考えたくなるのはわかる。

 だが、経済統計は発表から1年ほどは常に変化する。このため、山谷の判断は、政府の月例経済報告ではなく、内閣府の諮問機関である景気動向指数研究会がピークアウトの約1年後に行うことになっている。先々の改定で季節調整をかけ直した時、転換点付近の線形は変わることが多く、山谷が2~3カ月ずれることも珍しくない。

 また、これまで月次の山谷とずれたことがない「四半期基準日付」との整合性も問題である。10月がピークとなるためには7~9月平均よりも、10~12月平均が高くなければならない。

 筆者が市場で接する限りでは、かなりの景気楽観論者でも、それは案外楽ではないと考えているのではないだろうか。10月の月例経済報告でも、「景気は成熟期にあり、今後の減速リスクには留意する必要がある」という1文が、わざわざ新たに加えられているのである。政府が初めて「成熟」に言及したわけで、逃げ道もきちんと用意した格好だ。

あまりの性急さの裏側に政治的思惑がちらり

 他の景気一致指数(スフィンクス・バスケットCI、日経BI、そして米国版景気動向指数で有名な米国コンファレンスボードの日本経済一致指数など)は、内閣府の一致DIよりも早く、6~8月段階で既に好況と不況の境目あたりまで悪化してきている。

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