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知財新時代に備えよ――第1回

職務発明訴訟の勝ち組弁護士が技術企業に緊急提言

  • 升永 英俊

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2006年10月23日(月)

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 10月17日午後、最高裁第三小法廷に私はいた。

 光ディスク読み取り技術を発明した日立製作所の元社員(私が訴訟代理人を務めた)が会社に発明対価の支払いを求めた裁判が結審。約1億6300万円を会社が支払うことが確定したのである。

 那須弘平裁判長が読み上げる判決文を聞きながら、私は感動に震えていた。

 しかし同時に、この時代の変化のうねりを広く企業経営者の方々に理解していただき、発明者と企業との相克に一刻も早くピリオドを打ってほしい、それなくして技術立国ニッポンの力強い再生はないとの思いから、今回、筆を執らせていただいた。

発明対価が高額でも企業の利益を圧迫しない

 ここ数年、企業の職務発明の報奨金制度は大きく変化してきた。東芝では、複数の発明によって年3000万円を超える金員を得て、給与と合わせた年収が社長のそれを上回る技術者がいる(毎日新聞、2006年1月12日朝刊)。大企業で、社長以上の年収を得る社員が生まれたということは、明治以来初めて起きた歴史的出来事である。

 また、三菱電機では、「支給最高額は3000万~4000万円が予想されている」(東洋経済、2006年10月7日)。三菱化学では、数人の共同発明者全員に対して合計2億5000万円の支給実績がある(日本経済新聞、2004年2月28日)。

 企業がどんな発明報奨金制度を設けているかは、今や、発明をしてやろうという意欲ある理工系学生にとっては、初任給の額以上に就職先企業を選択する際の重要事項となっている。

 このような発明対価の高額化が果たして企業の利益を圧迫しないのか、という疑問があろう。しかし、そんなことは決してないのである。筆者は、職務発明の対価の支払いは、発明から超過利益が生まれたときのみ、発明者に支払えばよく、このルールをさらに徹底すれば、企業はより大きな利益を得ることができると確信する。

 企業経営者はイノベーション(技術革新)に対する考え方を根底から変えなければならない。この変化はあまりにも大きいので、約10万年におよぶ人類(ホモ・サピエンス)の歴史の中で「富」がどのような変遷を体験してきたかという歴史的な事実を振り返ることなしに、十分に理解することはできない。

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