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ローム

300ミリウエハーを内製する意味

2006年10月23日(月)

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 旺盛なデジタルAV(映像・音響)機器向け需要などを追い風に活況に沸く半導体業界にも、水面下でくすぶっている大きな懸念材料がある。原材料不足だ。

 半導体各社は目下、従来の口径200ミリのシリコンウエハーよりも多くのチップを取れる300ミリウエハーの採用を急速に進めており、それに対応する新しい生産設備の導入に多額の投資を続けている。

 大口径化に合わせてシリコンウエハー需要が伸びる中、ウエハーの材料である多結晶シリコン不足がここに来て深刻になっている。半導体向けに加え、太陽電池パネル向けの需要が急激に伸びていることがその原因だ。シリコン不足は、足元が好調な半導体業界に冷や水を浴びせるのでは、という懸念もささやかれている。

 こうした事業上のリスクを回避するためロームは、シリコンウエハーの内製化に向けて着々と準備を進めている。生産するのは、この1~2年で主流となりつつある口径300ミリのウエハー。現在はまだ試作段階だが、年内に子会社ローム・アポロデバイス(福岡県筑後市)で量産を始める計画だ。

 同じように、韓国のサムスン電子もウエハーメーカーの独シルトロニックと合弁会社を設立し、2008年から300ミリウエハーを内製を始める。それでも、ロームのように半導体メーカーが単独でウエハーを内製するのは異例だ。

 というのも、ウエハーは圧倒的なスケールメリットを持つ専業メーカーによる寡占化が急速に進んでおり、コスト面でも圧倒的に優位に立っているからだ。世界トップの信越化学工業(4063)の子会社である信越半導体を筆頭に、2位のSUMCO(3436)など上位4社で90%以上のシェアを握るとされる。さらに今年に入ってSUMCOが業界4位のコマツ電子金属を買収して信越半導体にシェアで肩を並べるなど、さらなる寡占化へ向けた業界再編の動きも風雲急を告げている。

ウエハーレベルから品質管理を徹底

 こうした事業環境の中でロームがあえて内製化に踏み出すのは、製造基盤の強化はもちろん、競合他社の動きに対応することや、原料仕入れ先との交渉力を高めることで品質のさらなる改善を追求することがある。

 価格だけで比較すれば、専業メーカーから調達する方が安く済む。それでも、内製によってウエハーの材料や生産設備などの各種データを揃え、自らコストダウンや品質改善を進めることが、同社の主力製品である集積回路の信頼性の向上につながるとの考えだ。

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「ローム」の著者

熊野 信一郎

熊野 信一郎(くまの・しんいちろう)

日経ビジネス記者

1998年日経BP社入社。日経ビジネス編集部に配属され製造業や流通業などを担当。2007年より日経ビジネス香港支局に異動、アジアや中国に関連する企画を手がける。2011年11月に東京の編集部に戻る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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