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米国保守層はどこに向かうのか?

道徳的保守層、大企業層、リバタリアン、ネオコンの大移動が始まる

  • 竹中 正治

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2006年11月14日(火)

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 11月7日に実施された米国連邦議会の中間選挙は、おおむね直前の選挙予想通りの結果となったが、下院ばかりでなく、五分五分と言われた上院でも民主党が多数派となり、文字通り民主党の大勝、共和党の大敗となった。連邦議会のみでなく、同時に行われた州知事選でも全米50州のうち、改選となった36州の州知事選中18州で民主党候補が当選、民主党は12年ぶりに全米過半数の州知事を獲得した。

 1994年に共和党が上下両院とも多数派となった「共和党革命」から12年が経ち、共和党の政治的な優位は終わりを迎えようとしているのだろうか?

 今回の選挙での共和党大敗の最大の原因が、イラク問題での情勢の悪化、状況打開の展望が見えないまま米兵の死傷と莫大な財政的負担が継続していることへの有権者の苛立ちであることは報道されている通りである。ドナルド・ラムズフェルド国防長官の解任が共和党の大敗が確定した投票日翌日の8日に発表されたことは、そのことを象徴している。

共和党を支える4大支持基盤が分裂

 ただし、こうした分かりやすい事情の背後では、共和党支持者の間に、より深い亀裂が生じていることに目を向けておくべきだろう。

 共和党の政治的な優位は、
 (1)保守的キリスト教徒(道徳的保守層)
 (2)ビッグビジネス(大企業)
 (3)リバタリアン系保守層
   (リベラルとも保守主義とも異なる自由放任主義的な政治思想)
 (4)ネオコン系保守層(ネオコンサバティズム、新保守主義)
という4つの異なった支持層を束ねることで実現していた。ところが本来、水と油ほど異質なこれら4層間の亀裂、共和党離れが進み、共和党への投票率が低下したことが今回の選挙で劇的な形で表面化した。

 共和党は選挙を控えた最悪のタイミングで重大なスキャンダル発覚に見舞われた。最大の打撃となったのは、マーク・フォーリー議員(共和党、フロリダ州選出)が、議会で働く少年らに猥褻電子メールを送っていた事件が9月末に発覚したことである。同議員は事件発覚後直ちに辞職したが、事前に問題を知っていた共和党指導部による隠蔽疑惑が浮上、共和党のイメージが一気に悪化した。

 さらにフォーリー議員が、弁護士を通じて同性愛者であることを告白したという「ダメ押し」まで加わった。中絶や同性愛ばかりか、婚前交渉すら「非道徳」として拒否する米国の道徳的保守層にとって、共和党議員が起こしたこの問題は党への信頼を大きく揺るがし、投票を棄権する、あるいは対立候補に投票するという動きにつながった。

保守層とリバタリアンが共和党を見放した

 加えて見逃せないポイントがリバタリアン系保守層の共和党離れである。

 リバタリアンとは徹底した個人主義を基調とする米国の政治信条である。リバタリアン系保守層は、個人の自由を至上とし、それを保障するための「必要最小限の政府の存在」を支持する。

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