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任天堂

剣が峰は来期、Wiiでも「脳トレ」生まれるか

2006年11月16日(木)

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 「どっちか決めるのはお客さんだから、気にしても始まらない。ただ、私たちはハイエンドの道には未来がないと思っている」――。

 ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の次世代ゲーム機「プレイステーション(PS)3」の発売が2日後に迫った11月9日、任天堂の岩田聡社長は京都本社の会議室で、そう日経ビジネスに語った。PS3にぶつける任天堂の次世代ゲーム機「Wii」の国内発売日は12月2日。冷静な、しかし、勝利への自信がにじみ出るようなコメントだった。

株価は堅調

 市場も冷静に戦況を見つめている。「PS3に長蛇の列」「徹夜組も」「次世代ゲーム機、今日発売」。11月11日、PS3が発売されると、メディアはこぞってフィーバーぶりを伝えた。だが、PS3フィーバーの週末が明けた13日、任天堂の株価はまるで意に介さないかのように年初来最高値を更新。株価は上昇を続け、15日の終値は1990年9月以来、約5年ぶりの高値更新となる2万6650円をつけた。

 昨年秋から急上昇を続ける株価は、気がつけばIT(情報技術)バブル時代につけた上場来高値の水準。「『長蛇の列』には何の意味もない」と言わんばかりに、PS3のフィーバーをものともしない。

 そもそも、PS3フィーバーは単に初期出荷の少なさからくるもの。部品供給の遅れからPS3の初日の出荷台数はわずか8万台強で、一部の根強いファンが殺到するのは事前に見えていた。年内の予定出荷台数も100万台と少なく、しばらくは手に入らない状態が続く。Wiiが12月2日に発売されたとして、こちらも年内出荷予定の台数は100万台。「年末商戦は互角」などという見出しが踊るのは目に見えている。

 販売地域を全世界に広げ、期間を来年3月末までに延ばしても、互角という見出しは変わらないだろう。来年3月末までの世界での出荷台数は、両社ともに600万台と予定しているからだ。

 本当の勝敗が見えてくるのは、十分な供給量が市中に出回る来期以降ということになる。当然、市場もここまで見据えている。そのうえでの強い任天堂株というのは、市場は任天堂に分がありと判断しているのだ。

当初見通しを大幅上方修正、増配へ

 もちろん、Wiiへの期待感だけが高値の根拠ではない。携帯ゲーム機の「ニンテンドーDS」は今年4月からの上半期だけで1000万台以上が世界で売れ、いまだにその勢いは衰えを見せない。

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「任天堂」の著者

井上理

井上理(いのうえ・おさむ)

日経ビジネス記者

1999年慶応義塾大学総合政策学部卒業、日経BPに入社。以来、ネット革命などIT業界やゲーム業界の動向を中心に取材。日本経済新聞への出向を経て2014年4月より日経ビジネスの電機・ITグループ

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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中村 克己 元ルノー副社長、前カルソニックカンセイ会長